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投稿日:2021年10月10日更新日:2021年10月24日

【評価・レビュー】イジメを描く衝撃作!LOST JUDGMENTの良い部分・悪い部分まとめ

『キムタクが如く』こと『JUDGE EYES(ジャッジアイズ)』の続編『LOST JUDGMENT(ロストジャッジメント)』を皆さんはもう遊びましたか?私はメインストーリーと大型サイドストーリーの『ユースドラマ』をクリアしたところで、大体50時間ほどプレイしました。

最初に率直な感想を言ってしまうと、「前作を超えたストーリーとゲーム性で確実な進化を感じる名作」というのが正直なところですね。メインストーリーの楽しさは勿論ですが、サイドストーリー『ユースドラマ』の作り込みも凄かったですね。龍が如くシリーズを含めてもトップレベルだと思いました。特にストーリー部分に関しては神ゲーと言っても良いレベルでしょう。

というわけで今回は、キムタクが如く第二弾、ロストジャッジメントの徹底レビューをしていきます。良い部分・悪い部分に分けて解説していくので是非購入の参考にしてもらえると嬉しいです(‘ω’)ノ

※ネタバレは極力控えていますが、ストーリー面の解説する都合上、避けられない部分もあるのでご注意ください。

前作以上に満足度の高い名作!良い部分・悪い部分を徹底解説します

ここが素晴らしい!LOST JUDGMENT(ロストジャッジメント)の良い部分

それでは早速ロストジャッジメントの良い部分を見ていきましょう(‘ω’)ノ

『イジメ』というゲーム業界のタブーに切り込んだ衝撃的なストーリー

ロストジャッジメントのストーリーは個人的にはメチャクチャ良かったですね。ボリュームは丁度24時間ほどで、龍が如くシリーズを含め一二を争うクオリティの高さだと思いました。

ただ、『イジメ』というセンシティブな内容をリアルに描いている事や、スッキリするような終わり方ではないので好き嫌いが分かれると思います。逆に考察が好きな人やラスアス2のストーリーが好きだった人はハマると思います。

本作のストーリーは『イジメ』そして、それに伴う『復讐』をとにかく鮮明に描いています。過去作で描かれた『極道』という非現実的なテーマとは違い、多くの人が目の当たりにしたことがある身近なものがテーマなので、感情移入が半端じゃないんですよね。人によっては学生時代の嫌な記憶が掘り起こされて楽しく遊べない可能性もあるかも知れないですね…。

ここまでイジメにフォーカスしたゲームは史上初だと思います。これまでゲームでイジメを取り扱うことがあまりなかったのはセンシティブがゆえに扱いが難しいからなのだと思います。特に『復讐』まで扱うとなると世論が荒れてもおかしくありませんからね。

日本が法治国家である以上、けして復讐は許されるものではありません。一方で、法律は不完全なものでありイジメ加害者が野放しにされるのが現実です。そうなると被害者側は泣き寝入りするしかなるわけなんですよね…。

そういった、現実に起きている非常に難しい問題をロストジャッジメントでは追求していくわけです。

そして、テーマがテーマだけに結末もスッキリしないものになっています。制作スタッフの中でも結末には賛否両論だったみたいですね。

しかし、賛否が分かれるからこそ考察の余地も出てくるわけで、個人的にはそういった終わり方は好きですね。

結末の受け取り方をプレイヤーに委ねるところや、ゲーム業界のタブーとも言える部分に切り込む姿勢は開発時期的にラスアス2の影響を受けていると思いました。

ストーリーも良かったですがキャラクターの心理描写にもリアリティを感じました。特に、本作のヒロイン的な存在である澤陽子。

彼女はとても正義感が強い女性教師ですが、圧力に負けて意見を変えてしまう弱さがあるんですよね。これまでのシリーズだと常人離れした芯の強さを持った人間ばかり登場するので、その中途半端さに抵抗感を覚える人もいると思いますが、この中途半端さこそが人間らしさであり、作品にリアリティを生み出していると思うんですよね。

そして、サスペンス色も前作よりも強烈に感じるようになりましたね。

結構エグい表現がありますし、それ以上に主要登場人物が猟奇的な不気味さを感じさせるんですよね( ;∀;)

特に、『RK』と呼ばれる半グレ集団の阿久津と相馬(演:玉木宏)がヤバくて、これまでのシリーズのようなヤクザとは一味も二味も違った雰囲気を醸し出しているんです。

ただ、ロストジャッジメントはあくまで龍が如くシリーズの一つなので、「流石にそれはありえんやろ!」と突っ込みたくなるような無茶な展開だったり、『ごくせん』のような熱血なノリがたまに挿入されたりもします。

個人的にはメインストーリーにはこういうノリは入れず、シリアス路線を突き進んで欲しいというのが本音ですが、これまでのシリーズファンとしては熱い展開を期待する人も多いと思うので、こういった演出もアリだとは思います(‘ω’)ノ

本編以上のボリューム!?高校を舞台にした大型サイドストーリー『ユースドラマ』

ロストジャッジメントのメインストーリーに次ぐ目玉要素が『ユースドラマ』。これもなかなか面白かったです。

ユースドラマは誠稜高校を舞台に繰り広げられるストーリー群ですね。部活などのコミュニティに潜入し、様々なアクティビティ(ミニゲーム)をやりながら複数の事件を解決していき、最終的に大きな真相に辿り着くといった流れになっています。クリアまで20時間はかかるので、ある意味ロストジャッジメントはメインストーリーとユースドラマの二本立てということになりますね(*’ω’*)

メインストーリーがシリアスなサスペンスであるのに対し、ユースドラマは『ごくせん』のような熱血学園ドラマといったノリですね。好みはあると思いますが、ラストのプレイヤーを泣かせにくる展開はベタでありながらも感動しました( ;∀;)

ユースドラマのアクティビティはどれも手が込んでいて、一本の作品としてしっかりと遊べる内容になっています。龍が如く0で好評だったキャバクラ経営や不動産経営に近いものがありますね。

アクティビティには色々種類がありますが、その中から個人的にお気に入りだったものを紹介します。

ダンス部

ダンス部ではダンス未経験の八神がなぜかアドバイザーとして覚醒して、ダンス選手権優勝に導くことになります(笑)

このミニゲームはいわゆるリズムゲームで、ゲーム性としては目立ったものはありませんが、やはりキムタクが躍ること自体に価値がありますよね(*’ω’*)

個人的にこだわりを感じたのが、レッスンの時と大会の時で音響に違いがある点です。コンサートホールで踊る時は広い空間に響き渡るような感じで音楽が聴こえるので、臨場感が感じられて良かったですね。

ロボット部

ロボット部は『龍が如く0』に登場したポケサー(ミニ四駆)と、陣取りゲームを組み合わせたゲームが楽しめます。

パーツの入手に素材を集める必要があるので、結構じっくりやり込むタイプのゲームです。資金力でゴリ押しすることも可能ですが、敵の戦略を解析して勝利するのがなかなか楽しかったです。

ただ、説明不足なのか私が説明を見逃していただけなのか分かりませんが、中盤ぐらいまで味方の機体をカスタマイズ出来る事に気付かず、無駄に苦戦してしまいました…(笑) 「ロボット部が難しい…」と言ってる人も多いようなので、もしかしたら私と同じミスをしているかも知れませんね(;^ω^)

ちなみに、ストーリー的もロボット部が一番濃かったですね(*’ω’*)

ボクシングジム

ボクシングジムは部活ではなく学校外のコミュニティですが、誠稜高校のとある生徒にまつわるストーリーが展開されます。

なかなか本格的なボクシングゲームが楽しめ、ジャブやフックで上段下段の揺さぶりをかけて渾身の一撃を叩きこむのが爽快なんですよね。

成長要素もあり、試合に勝つとステータスが強化されていきます。また、お金で特殊なスキルを購入することも出来ます。こちらもロボット部と同じくやり込むことが出来るゲーム性になっています。

あと、大技の演出が『はじめの一歩』っぽくて好きです(‘ω’)

ガールズバー

シリーズお馴染みの女の子と遊ぶ要素もあります。今作はガールズバーですね。

女の子と会話やアクティビティなどを行い常連客となることで親密な関係になり、事件の情報を聞き出すというのが目的です。

正直、会話のパターンが少ないのは残念だと思いましたが、可愛いのでOKです(笑)

・・・

という感じで、各コミュニティでアクティビティをこなしてユースドラマの真相に近づいていくわけですが、一つ欠点を言うと、ストーリーだけ追いたい人からすると少々面倒に感じるかもしれませんね。必須のアクティビティは半分に絞り、残り半分はクリア後のやり込み要素という形にしたほうが多くの人が楽しめた気がします(‘ω’)

遊びやすく爽快になった迫力の戦闘シーン

戦闘パートも前作より良くなりましたね。基本は前作からの流用ではあるものの、色々と調整されていて遊びやすく爽快なものへと進化しています。

まず、個人的に良かったのが×ボタンを押すだけでスウェイ(回避行動)が可能になったことですね。前作はR1ボタンと×ボタンを同時押しする必要があったのですが、とっさに反応し難くてほとんど使わなかったんですよね。この改良によりスウェイを戦術として組み込むことが容易になり、スタイリッシュな戦いが出来るようになって楽しさが増したと思います(*’ω’*)

遊びやすさという点では、前作ではストレスでしかなかった『致命傷』システムが廃止されたのも良かったです。致命傷を負うと最大HPが減り、限られた方法でしか回復出来なかったのでゲームのテンポを悪くさせていたんですよね。

新しいバトルスタイルとして『流』が追加されたのも、メリハリが生まれて良かったと思います。1対1に特化した『一閃』、多人数に特化した『円舞』に加え、受け流しに特化した『流』が追加されたという感じです。

『流』は「敵の攻撃を見極めて捌く」という特徴からテクニカルなバトルスタイルに思えますが、本作の入力判定は結構緩く設定されているので、少し練習すればアクション慣れしてない人でも気持ち良く戦えると思います。また、このスタイルは背後からの攻撃にも対応できるので、むしろ初心者にこそオススメしたいですね。

また、ビジュアル面が強化され戦闘の爽快感が飛躍的に増したと思います。攻撃エフェクトが派手になり、粒子が空気の流れに乗って飛び散る表現が気持ちイイですね。

戦闘エフェクトは下の動画を見てもらった方が分かりやすいと思うので、気になる人はぜひご覧ください。4K画質で見るとエフェクトの精細さが分かるかと思います(‘ω’)ノ

調査パートも遊びやすくなりストーリー進行の妨げにならない

前作ではストーリー進行の妨げになっていた調査パートが改善され、ストレス無くストーリーを進められるようになったのもポイントが高いですね。

前作は1作目ということもあってか、調査パートを盛り込み過ぎてクドかったんですよね。尾行パートはテンポが悪かったですし、ドローンによる調査は操作性が悪くてストレスがたまった記憶があります…(;^ω^)

本作でもこれらの要素はあるにはあるんですが、ストーリー部分への導入は最小限に抑えられていてストレスを感じることはありませんでした。また、新しくスティール(潜入・ステルス)やアスレチック(パルクール)といった要素が追加されましたが、正直出来はあまり良くはありません。ただ、尾行やドローンのようにストレスになることは無かったので、まぁ良しとしましょう(‘ω’)

あと、今回はスケボーによる街の移動が可能になりました。ただの移動手段でしかありませんが、横浜の広い街中を疾走するのはなかなか快適で新しい楽しさを生み出していると思いました(ただ、歩道では乗れないのはちょっと残念)。

ここは改善すべき。LOST JUDGMENT(ロストジャッジメント)の悪い部分

続いて、ロストジャッジメントの悪い部分を紹介します。

コンテンツの流用が目立つ

これはロストジャッジメントに限らず龍が如くシリーズ全体に言えることですが、過去作からの流用が非常に多いんですよね。

ストーリーや新しいロケーションを除けば大体が流用なので新鮮味が薄いんです。

達成率100%を目指す人なんかは、過去作で遊んだことのあるアクティビティもまたやり直さないといけなかったりするので、結構シンドイかも知れません。

また、前作から3年後という設定なのにメインキャラクター全員が前作と同じ格好をしているという不自然さも気になりました。

一部のアクティビティ(ミニゲーム)やグラフィックのクオリティが低い

グラフィックやコンテンツのクオリティにムラがあるのも気になった部分です。

探偵ならではのアクションとも言える、尾行やスティール(ステルス・潜入)はお世辞にも出来が良いとは言えませんし、グラフィックも良い部分と悪い部分の落差が大きいです。

特に気になった部分は、ユースドラマ内の『暴走族』コンテンツですね。

上の画像を見てもらうと分かりますが、八神のリアルな表情に対し、服装のクオリティが低すぎるんですよね。特攻服の刺繍の画質がPS2並みです…。主人公の衣装ぐらいはしっかりと作り込んでもらいたいですね。

また、この暴走族のアクティビティ自体も微妙な出来で、いわゆる『FF7のバイクレース』のようなゲーム性なんですが、単調な上にメチャクチャ時間を要するのでひたすら面倒でした(同じようなレースを最低でも12回繰り返す必要があります)(;^ω^)

スキルの振り方次第ではゲームバランスが悪くなる可能性も…

これは私の場合は問題は無かったのですが、人によっては問題になるかも知れない部分ですね。

敵を倒したりストーリーを進行することでスキルポイントを入手し、それを使ってスキルを習得することでキャラクターを強化していく事になりますが、取得できるスキルの幅がかなり広いんですよね。

その為、人によっては微妙なスキルばかり取ってしまって、戦闘が不利になってしまう可能性もあるわけです。さらに、スキルポイントの振り直しは出来ません。

一応、救済措置としてゲーム難易度を下げることが出来ますが、それはそれで微妙なので、スキルポイントの振り直しを出来るようにしてもらいたいですね。

ストレスが溜まるボスバトルのQTE

一部のボス戦で発生するQTEも結構ストレスでしたね。

実際にプレイすると分かりますが、瞬時にボタンを見分けるのが難しいんですよね。全部同じ色ですし、ボタンとボタンの間にある『>』マークが表示を分かり難くしているんです。

ツイッターを見ると結構QTEに不満を持っている人が多いようです(;^ω^)

ただ、他の人の配信を見てみると、ボタンの色はそれぞれ色分けされていたのでアップデートである程度改善されたみたいです。

LOST JUDGMENT(ロストジャッジメント)の得点

91 / 100
91 / 100

※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。

項目別評価

グラフィックス ☆☆☆☆★
イベントシーンや新規ロケーションは良く出来ているが、過去作からの流用部分などクオリティにムラがある
サウンド ☆☆☆☆☆
声優・俳優の演技や主題歌は素晴らしく、シーンをとても盛り上げてくれる
熱中度 ☆☆☆☆☆
メインストーリーに関しては止め時を忘れてしまうほど夢中にさせてくれる
ボリューム ☆☆☆☆☆
メインストーリーとユースドラマだけでも50時間。全てのサイドストーリーやアクティビティをコンプリートを目指すと100時間は遊べる。
遊びやすさ ☆☆☆☆★
基本的には前作から大きく遊びやすくなっているが、一部のアクティビティにはストレスがたまる

LOST JUDGMENT(ロストジャッジメント)は誰にオススメ出来るか?

というわけでジャッジアイズの続編『ロストジャッジメント』のレビューをしました。

前作ではストレスだった要素が無くなり、全体的に遊びやすくなったのでゲームとしての完成度は飛躍的に増したと思います。

そして、イジメをテーマとしたセンシティブなストーリーが個人的にはかなり良かったです。好みで言えば確実に前作を超えています。『ユースドラマ』によりストーリーが二本立てというのもボリューム感があって良かったですね。

ストーリー的には結構人を選ぶ内容だとは思うので、センシティブな内容を許容出来て、考察することが好きな人なんかにはオススメだと思います。ゲーム部分に関してはアクションゲームが好きな人や、バラエティに富んだゲームが好きな人だとより楽しめると思いますが、基本的にはストーリーに興味があれば購入して問題無いと思います。素晴らしい作品なので是非遊んでみてください(‘ω’)ノ

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↓ストーリー考察記事も投稿したので、興味がある人はぜひ参考にしてみてください(‘ω’)ノ

【イジメ】賛否両論なロストジャッジメントのストーリーを考察します【結末・ネタバレ】

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