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投稿日:2023年10月31日更新日:2024年03月29日

【評価・レビュー】神ゲー!マーベルスパイダーマン2の良い点、悪い点まとめ【ポリコレで炎上?】

10月20日に発売されたPS5専用タイトル『マーベルスパイダーマン2』ですが、控えめに言って神ゲーでした。少なくとも、今年のトップ3には入るクオリティの作品と言えるでしょう。ただ、いくつかの欠点があるのも事実です。

というわけで今回は、PS5専用タイトル『マーベルスパイダーマン2』のレビューをしていきます。また、若干炎上気味のポリコレ要素についても触れていきます。

正直、マーベルスパイダーマン2の発売前はそこまで期待していなかった

意外に思うかも知れませんが、実は発売前はそこまで期待していないかったんですよね。

なぜなら、前作の時点でクオリティが高過ぎて、「これ以上の進化は望めない」と思っていたからです。

しかし、ふたを開けてみたら全然そんなことはなく、予想を上回る進化を遂げていて驚きました。

『次世代を感じるゲームタイトル』と聞かれたら、真っ先に候補に挙がるぐらい、ハイクオリティに仕上がっています。

マーベルスパイダーマン2の良い部分

まず、マーベルスパイダーマン2の良い部分から紹介していきます。

進化したグラフィックと格段に向上した疾走感

前作でも圧倒的なグラフィックと疾走感が魅力の作品でしたが、今作ではそれが更に引き上げられていると感じました。

特に遠景の描写が格段に向上しています。前作は遠景は霞んでいるような感じがありましたが、今作ではクリアになってディテールも精彩に描き込まれているんですよね。

その美しく進化した街並みを、前作とは非にならないスピードで飛び回ることが可能になっているので、メチャクチャ爽快なんです。

これは『PS5のSSDによる超高速読み込みだからこそ実現出来た表現』とも言われているんですよね。ホント、開発元のインソムニアックゲームズの技術力はズバ抜けていると思います。

なお、PS5の超高速SSDの性能を活かした『ロード画面の無いファストトラベル』が話題になりましたが、普段の移動が爽快過ぎて、結局ファストトラベルを使ったのは本編クリアまでに2回だけでした(笑)

また、今作ではレイトレーシングが標準実装されていて、グラフィック設定に関係無くレイトレーシングが適用されます。ガラス張りのビルが多いニューヨークが舞台なので、レイトレーシング効果が存分に発揮されていて、PS5の性能の高さを実感出来るのも良かったです。

より印象的でドラマティックになった衝撃のストーリー

マーベルスパイダーマン2のストーリーは前作、前々作よりもドラマティックに描かれています。

その要因として挙げられるのが、ピーターの親友ハリーにフォーカスしたストーリーであること、そして最大最悪の敵と言われているヴェノムの存在です。こんなの面白くないはずがないですよね。

ストーリーの導入もいきなりクライマックス感のあるバトルで始まり、中盤から後半にかけては衝撃的な展開が続くので、ずっと画面に釘付けでしたね。

前作よりも結構シリアスで重たい話なので、『大人向けのスパイダーマン』といった感じでした。

私は原作(漫画)をあまり知らないのですが、今作の設定はそれとは結構異なるみたいなので、原作を知っている人であっても驚きの展開の連続だと思います。

ストーリーの合間に差し込まれるミニゲームのクオリティも高い

本作ではストーリーにプレイヤーの操作を介入させて、より没入感を高めるような試みをしています。

例えば、スパイダーマンがDJをする場面では、音ゲーのようなミニゲームが始まるのですが、自然な形で挿入されるので違和感がありませんし、PS5コントローラーの機能と相まって、普通の音ゲーとは違う臨場感を感じました。

他にもかなりたくさんのミニゲームがあるのですが、どれも自然な形で挿入されるので、ストーリーの邪魔にならず、それでいて楽しめるのはとても良かったです。

MJ操作パートも思った以上に楽しい

前作同様、ストーリーの一部では、ピーターの彼女であるMJの操作パートがあるのですが、なかなか爽快なステルスアクションに仕上がっていて楽しめました。

前作はどちらかと言うと面倒臭さを感じたのですが、今作はMJがスパイダーマン顔負けの性能なので、ガンガン敵を倒せるステルスゲームになっていて、「もはやアサシンなのでは!?」と疑ってしまう遂行力なんですよね。

前作をプレイした人が思わずニヤリとしてしまう展開

これは前作からプレイしている人の特権だと思いますが、前作、前々作で登場したキャラクターが以前とは異なる立ち位置で活躍するのは、思わずニヤリとしてしまいますね。

「まさか、この人と協力するのか!」とか「え!?この人と戦うの!?」といった感じで驚きの連続でした。

そういう要素が結構多いので、今作をプレイするなら過去作『マーベル スパイダーマン』と『マーベル スパイダーマン:マイルズ・モラレス』を先にプレイしておくとより楽しめると思います。

シームレスで多彩になった爽快な戦闘

基本的に戦闘システムは前作を踏襲していて、

  • 通常攻撃(□ボタン)
  • ウェブ攻撃(△ボタン)
  • ジャンプ(×ボタン)
  • 回避(〇ボタン)
  • ガジェット(R1ボタン  + □ / △ / × / 〇ボタン)
  • アビリティ(L1ボタン  + □ / △ / × / 〇ボタン)

といった操作を駆使することで戦います。

良く出来てるなと思うのは、これらのアクションはスパイダーマンの状況に応じて、最適な動きに調整されるところです。つまり、割と適当にボタンを押していても格好良くアクションが繋がるという事なんです。

アクションが苦手でもカッコ良いアクションが実現出来るので、誰でも爽快感のあるバトルが堪能出来るのは良いですよね。

前作からの変更点としては、今作ではホイールメニューが廃止され、各ガジェットやアビリティは、ボタン同時押しによるショートカットで発動するように変更されました。

これにより、バトル中に時間が停止することが無くなったので、リアルタイムに進行する緊張感のある戦いが楽しめるようになっているんですよね。

また、今回のスパイダーマンは『シンビオート』と呼ばれる寄生体の力を得たことにより、凶悪とも言えるパワーを駆使して戦うことが可能になっていて、これがメチャクチャ爽快でした。

マーベルスパイダーマン2の悪い部分

続いて、マーベルスパイダーマン2の悪い部分を紹介していきます。

事前知識が無いとキャラクターの関係性やストーリーが分かりにくい

基本的にマーベルスパイダーマン2は前作、前々作をプレイした人向けの作品になっています。

一応、過去作のおさらいはありますが、かなり簡素で登場人物の関係性までは分からない感じですね。

私は、過去2作品ともプレイ済みですが、プレイから時間が経ってることもあり、「この人どういうキャラだっけ…?」と思った事が何度かありました。

ストーリー重視の作品なので、キャラクター図鑑や相関図みたいなものが欲しかったですね…。

また、メインの敵キャラクターであるクレイヴンに関しては、ただの戦闘狂おじさんってイメージしかなかったので、もっと深堀りして欲しかったです。

ストーリー性のあるサイドミッションが少なめ

オープンワールドゲームにはサイドミッションが付き物ですが、ストーリー性のあるものは結構少ない印象ですね。

1作目で相棒ポジションだった、『ユリ・ワタナベ』に関するストーリーが描かれるサイドミッションは良かったですが、それ以外のサイドミッションは『敵集団の殲滅』や『ターゲットの追跡』といったアクティビティ的な内容なので、いくつか遊べば満足って感じですね。

アクティビティ一つ一つは楽しいですが、同じようなものが複数あるので、どうしても作業感が出てきてしまうんですよね。

戦闘が複雑化して難しくなった

良い部分でも取り上げましたが、今作では前作以上に多彩な操作が可能になっているのですが、それに伴い操作が複雑化して高難易度化しています。

ゲーム難易度自体はイージーも選べるので初心者でも問題無くクリア出来るのですが、基本的な操作が難しくなっているのはイージーでも同じです。

ガジェットとアビリティ

具体的に言うと、ガジェットとアビリティの操作ですね。

  • ガジェット(R1ボタン  + □ / △ / × / 〇ボタン)
  • アビリティ(L1ボタン  + □ / △ / × / 〇ボタン)

8つの技をワンアクションで発動できるのは魅力ですが、操作を間違えやすかったり「どの操作で、どの技が発動するか」を覚えるのが大変なんですよね。結局、私はゲームクリアまで慣れませんでした。

パリィ

また、今作ではディフェンスアクションに『パリィ』が追加されましたが、これ自体はディフェンスの単調さを解消する意味では良かったのですが、反射的に対応するのがかなり難しいです。

ボス戦は覚えゲーなので何度か戦えばパリィ出来るようになるのですが、乱戦になる雑魚戦はパターンが固定されないので対応が難しいんですよね。正直、死にゲーのパリィより難しいと思いました。

マーベルスパイダーマン2のポリコレ要素について

案の定と言いますか、一部のレビュアーが本作のポリコレ要素を批判しているので、その点にも触れておきます。

最初に言っておくと、「クリエイターの意思を尊重すべき」この一言に尽きます。ポリコレに配慮するもしないもクリエイターの自由です。気に入らないなら次回以降は買わなければ良いのです。購入するかしないかを選択する権利はプレイヤーにあるわけですからね。ポリコレ過激派も反ポリコレ派も、一般ユーザーやクリエイターにとっては迷惑な存在でしかないと思います。

そもそもの話、スパイダーマンは多様性の本場とも言えるニューヨークが舞台なんですよね。現実のニューヨークにはLGBTQ+や障碍者、そして様々な人種の人々が暮らしています。また、人権活動も盛んに行われている地域なんですよね。

つまり、ニューヨークをゲームの舞台にする以上は、ポリコレ要素は無視出来ないわけです。逆に、現在のニューヨークをモチーフにしているのに、多様性の片鱗も無ければかえって不自然でしょう。

また、「少数派のLGBTQ+がゲームに登場するのはオカシイ」と主張する人もいますが、LGBTQ+当事者は人口の1割とも言われているので、数多くの登場人物の中に数人ぐらいいても何もおかしくないのです。

もちろん、『今作のスパイダーマンはトランス女性です』といった極端な改変があれば、それは過剰な配慮なので控えるべきですが、そういったものは本作には含まれていませんからね。

それに、「ポリコレに配慮するな!」と主張する人も、戦時(80年前)の人権感覚を受け入れるのは難しいはずです。つまり、そのように主張する人も、無意識にポリコレに配慮しているという事なんです。

『時代が変われば常識は変わり、自ずと人は適応していくもの』なんですよね。

マーベルスパイダーマン2の得点

95 / 100

※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。

項目別評価

グラフィックス ☆☆☆☆☆
PS5の性能をいかんなく発揮したグラフィックと、映画を超える迫力の演出
サウンド ☆☆☆☆☆
文句の付けようの無いクオリティの高さ
熱中度 ☆☆☆☆☆
ニューヨークを飛び回る爽快感と、衝撃のメインストーリーには時間を忘れる
ボリューム ☆☆☆☆★
寄り道をしながらメインストーリークリアまで20時間。やり込み有りで40時間。少な過ぎず多過ぎずといった具合。
遊びやすさ ☆☆☆☆★
基本的には良好だが戦闘は操作に慣れが必要。

マーベルスパイダーマン2は誰もがプレイすべき神ゲー

ということで今回は、PS5専用タイトル『マーベルスパイダーマン2』のレビューをしてきました。

良い部分だけでなく、悪い部分も少なからずある作品ですが、全体的なクオリティは今年発売された作品の中でもトップレベルの神ゲーでしたね。PS5ユーザーなら一度は遊んでおくべきタイトルの1つだと言えます。

また、これから遊ぶ予定のある人は、先に前作、前々作を遊んでおくことをオススメします。

エンディングで続編の匂わせもあるので、いつになるか分かりませんが、発売を期待して待ちたいと思います。

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