【評価・レビュー】エルデンリングが神ゲーである理由、イマイチだった部分を徹底解説!
世界が待ち望んだ『死にゲー』の金字塔『ダークソウル』の流れを汲む新作『エルデンリング』、約1か月(120時間)という長いプレイ時間を経てようやくクリアしました(実は既に3周プレイ済み)!
海外メディアからは絶大な評価を得ていて、期待値が上がりまくっていた中プレイをしたわけですが、個人的には予想以上に楽しめました。
発売前は「ダークソウル3とあまり変わらなくないか?」とか「オープンワールドは面倒臭くなりそう」といったネガティブな予想もしていたのですが、良い意味で予想を裏切られましたね。
というわけで、今回はPS5版『エルデンリング』のレビューをしていきたいと思います。
良い部分だけでなく悪い部分も紹介していきますので是非参考にしてみてください(‘ω’)ノ
この記事の目次
エルデンリングは神ゲーだが、イマイチに感じた部分が多いのも事実
まずざっくりと感想を言ってしまうと、これまでのダークソウルシリーズと比較しても勝るとも劣らない充実の内容だと思います。個人的には間違いなく神ゲーです。
戦闘はダークソウルをベースにしつつも、『ガードカウンター』や『ジャンプ攻撃』といったアクションが追加されたことで、多彩な立ち回りが可能になりました。ダークソウルの戦闘システムにマンネリを感じていたので、ここにテコ入れしてきたのは良かったと思います。
詳しくは後述しますが、エルデンリングのオープンワールドは他のオープンワールドゲームとは違ったアプローチがされているので新鮮な気持ちで遊べました。1周クリアするまでに120時間かかりましたが、「正直まだクリアしたくない、もっと色んな場所を探索したい!」と思わせるぐらいワクワクさせてくれる魅力があるんですよね。
ただ、今作はいくつかの要素によって初心者でも遊べるようなアプローチがされているのですが、それによってゲームバランスが大味に感じたというのも事実です。なので、プレイヤー側が”自分でゲームバランスを調整するような遊び方”が求められるんですよね。そこは、シリーズファンとしては少し微妙に感じました。
・・・
ざっくりまとめるとこんな感想ですね。
ここからは各要素を詳細にレビューしていきます(‘ω’)ノ
想像の3倍広い!一味違うエルデンリングの広大なオープンワールド
まずは、エルデンリングのオープンワールドについて話していきますね。
「いやマジか!?」と言いたくなるぐらい広がっていく広大なマップ
プレイする前は「あまり広くはないのでは?」と思っていて、ダークソウルのマップを気持ち広げたぐらいの規模だと思っていたんです。
で、蓋を開けたら度肝を抜かれたわけです(笑)
想像の3倍は広かったですね。そろそろ、終盤のエリアかと思っていたらまだその先があったり、寄り道のエリアを含めると果てしない規模感で圧倒されました…(;^ω^)
ドラクエで例えると「アレフガルドの外にはさらに広大な世界が広がっていた」みたいな感じですね。
このワクワク感というか、マップの見せ方が実に上手いなと感心しました。
これから遊ぶ人は事前にマップを見ないことをオススメします。この感覚を味わえるのは完全初見だけですからね。
プレイヤー主体で展開される一味違うオープンワールド
エルデンリングは他のオープンワールドゲームとプレイヤーが主体で探索する点で大きく異なります。
他のオープンワールドゲームは、『クエストを受注し、目的地に行ってタスクをこなす』という流れが一般的であり、これはイベント主体でありプレイヤー主体ではないんですよね。
エルデンリングは、そういった『クエスト』という概念が存在しません。つまり、どこへ行くのもプレイヤーが主体となるわけです。
一般的なオープンワールドが『クエストの為』に存在するのに対し、エルデンリングのオープンワールドは『探索の為』に存在するといった感じです。
『好きな時に好きな場所へ行く』
これがエルデンリングのオープンワールドなんですよね。
どこへ行くのもプレイヤー主体なので、何気なく足を運んだ先に新しいダンジョンを見つけた時の嬉しさもひとしおです。
『自分の意思で道を切り開いている感』がたまらなく心地良いんですよね(*’ω’*)
ダークソウルから踏襲されたレガシーダンジョンの作り込みがスゴイ!
続いて、レガシーダンジョンと呼ばれるダークソウルライクのエリアについての感想を話します。
丁寧に作り込まれたレガシーダンジョンはダクソファン必見のクオリティ
レガシーダンジョンとは従来のダークソウルシリーズに存在したようなマップのことを指します。要するに、『徹底的に作り込まれたダンジョン』のことですね。
エルデンリングには広大なオープンワールドの中に、そういったレガシーダンジョンが複数存在します。
レガシーダンジョンの良いところは、大味なオープンワールド部分とは違って、敵の配置や敵の強さが絶妙なバランスに調整されている点ですね。
景観的にもしっかりと作り込まれていて、従来のダークソウルファンなら楽しめる事間違いなしでしょう。
ジャンプ要素によって立体的なマップの探索自由度が強化!
エルデンリングでは新しく『ジャンプ』アクションが採用されていますが、これにより探索の自由度が格段にアップしています。
従来のダークソウルでは『行けそうで行けない場所』が多く存在したのですが、エルデンリングはそういった場所にも行けるようになっています。
特にレガシーダンジョンは複雑で立体的な構造になっていて、ジャンプアクションと組み合わせることで思いもよらぬルートを開拓することも出来るんですよね。
そして、意外な場所に貴重なアイテムが落ちていたりするので、無駄に自由なのではなく、キチンと探索意欲が掻き立てられるようにマップが作り込まれているのがスゴイと思いました(‘ω’)ノ
エルデンリングの戦闘は初心者から上級者まで幅広くカバー!緊迫の攻防が熱い!
続いて戦闘部分の感想になります。
ダークソウルシリーズよりも敵AIが強化され、”隙を突く戦い方”が要求されるように
エルデンリングの戦闘のベースはダークソウル3と同じですが、要素として『ガードカウンター』と『ジャンプ攻撃』が新しく追加されています。
そして、敵AIが強化されプレイヤーの行動に的確に反応するようになっているので、ダークソウルよりも手強くなっています。
闇雲に攻撃を仕掛けると手痛い反撃を食らうので、ダークソウル以上に攻撃のタイミング・頻度をしっかりと見極める必要があります。
また、『ガードカウンター』や『ジャンプ攻撃』は”敵をダウンさせやすい”という特徴があり、これらを活用し”意識的に隙を作っていく”という立ち回りが重要なんですよね。
逆に、ダークソウルと全く同じ立ち回り方にこだわってしまうと理不尽に難しいと感じるかもしれません。快適に遊ぶにはエルデンリングならではの立ち回りが必要という事です(‘ω’)ノ
戦技や弓矢、遠投武器などの存在感がアップし戦略的に
エルデンリングではダークソウル3ではイマイチ活用の機会が無かった『戦技(必殺技のようなもの)』が大幅に強化され、かなり有用になっています。
戦技の多くは敵をダウンさせやすいので、ガードカウンターやジャンプ攻撃に織り交ぜて使っていくと、いい感じに戦えると思います。
なお、戦技は『付け替え』が可能になり、攻略するエリアやボスよって使い分けるという戦略性も生まれています。
また、弓矢や遠投武器もかなり使いやすくなりました。クラフトで補充も簡単ですし、何より普通に強いんですよね。
ダークソウルは通常攻撃だけでも十分攻略可能でしたが、エルデンリングは様々な攻撃手段を駆使しないと攻略が難しいバランスに調整されています。要するに数々の要素が上手く機能しているんですよね。
これがいい感じにダークソウルの戦闘のマンネリ化を上手く解消していて、思った以上に新鮮な気持ちでプレイ出来ました。
『遺灰』で死にゲー初心者でも遊びやすく
実はエルデンリングは『遺灰』という要素があることによって、『死にゲー』初心者でも遊びやすくなっています。
遺灰を使うことで霊体を呼び出し一緒に戦わせることが可能です。
これまでのシリーズも霊体召喚はありましたが限定的でした。本作では比較的自由なタイミングで召喚が可能で、遺灰の種類も多彩です。さらに、強化アイテムを使うことで遺灰を強化することも可能です。
正直言ってしまうと、強力な遺灰を使えばほとんどのボスはゴリ押しで倒せてしまうほどなので、「死にゲーは苦手だから…」と躊躇している人でも遊びやすいと思います。
エルデンリングのボリュームは底が見えないほど膨大!100時間では全容把握は不可能
次にエルデンリングのボリュームについて話していきます。
一般的なゲームプレイでは100時間以内のクリアは無理
シンプルにエルデンリングのボリュームはエグいです。
普通に攻略してもクリアまで100時間以上はかかりますね(私は120時間かかりました)。
自力で全てのエリア・ダンジョンを網羅しようとすれば200時間でも足りないでしょう。
特にアイテム収集は気の遠くなるレベルで、全てのアイテムをコンプリートした人がいるのかどうかも怪しいレベルです(笑)
クリア後はダークソウルのような周回プレイも楽しめる
一般的なオープンワールドゲームは周回プレイをする気にはならないのですが、エルデンリングはダークソウルシリーズと同様に周回プレイも捗ります。
と言うのも、1周目はあちこち探索するから膨大な時間がかかるだけであって、クリアに必要なエリアだけを攻略するならそこまで時間はかからないんですよね。むしろダークソウルよりも早いかも?
初見プレイでは苦戦していたボスにも、2回目、3回目ともなるとあっさり倒せるのもフロムの死にゲーの特徴です。プレイスキルの上達を実感出来るのが嬉しいですよね(*’ω’*)
武器・防具の種類がとにかく膨大!
エルデンリングはシリーズ最多の武器・防具が用意されています。
具体的にいくつあるかは数えていないですが、多過ぎて把握出来ないぐらい多いです(笑)
と言うのも、エルデンリングはダンジョンやボスの数がメチャクチャ多くて、必ず固有の武器・防具・遺灰などが手に入るようになっているんですよね。
武器や防具はどれも特徴的で、色々と試したくなる魅力があります。戦技もユニークなものが多く、攻略のバリエーションも広がります。
また、武器・防具の説明文はエルデンリングの世界観を深く知る事にも繋がるので、収集する事自体が楽しいんですよね。
エルデンリングの自由度は類を見ないレベル!最初からどこにでも行ける
エルデンリングの自由度の高さは数多くのオープンワールドゲームでも類を見ないレベルです。
ストーリーを無視して思うままに進めるのも良し
エルデンリングには『王になる』という目的がありますが、その目的を果たす為に攻略必須のエリアはゲーム全体の2、3割程度なんですよね。つまり、残りの7、8割の部分はプレイヤーが自由に遊ぶことが可能です。
しかも、必須エリアもプレイヤーの好きなタイミングで攻略すればOKなので、ゲーム開始からストーリー上の目的地とは真逆の方向に進むことも出来てしまうんですよね。
例えば、本来ならゲーム序盤で戦うボスを、終盤で挑んで圧倒的力の差を見せつけることも可能なんですよね。
戦闘アクションが苦手な人はまずはひたすら探索するのもあり
戦闘があまり得意でない人は、ひたすら探索に明け暮れるというものアリです。
ストーリーを一切進めなくても全体の7、8割ぐらいのエリアには行くことが可能なんですよね。
つまり、ひたすら走り回って強力な武器・防具や強化素材を収集するという事も出来るわけです。
必ずしも全てのボスを倒す必要は無い
エルデンリングにはかなりの数のボスがいますが、その多くは倒す必要がありません。
サブダンジョンのボスは当然として、メインストーリーのボスも一部だけを倒せばエンディングに到達可能です。
なので、周回プレイで初めて遭遇するボスも結構いたりするんですよね。
ここは微妙…?エルデンリングをプレイしていて欠点に感じた部分
続いてエルデンリングのイマイチだった部分を解説します。
PS5版でもロードは長め
エルデンリングは『死にゲー』というジャンルであり、繰り返し死ぬことを前提としたゲームデザインですが、ロード時間の長さが若干ストレスに感じる可能性がありますね。
PS5版のロード時間は4~10秒程度という感じで、我慢できないレベルではないのですが、他のPS5タイトルと比較すると長めな印象ですね。
ちなみに、PS4版だと30秒ぐらいかかるようです(;^ω^)
戦闘中にマップが開けないのは不便
これは個人的にかなり不便に感じたのですが、敵に見つかった状態だとマップが開けないんですよね。
意外と敵の索敵範囲が広く、「近くに敵が見当たらないのにマップが開けない」ということがよくあります。土地勘が無いエリアだとそれで道に迷うことになるんですよね。
おそらく「ファストトラベルで敵から逃れる」といった戦法を防ぐ為だと思いますが、マップまで開けないようにする必要は無かったと思います。
しゃがみ動作が暴発して死亡しがち
戦闘中のしゃがみ動作の暴発が結構致命的だと思いました。
左スティック押し込みでしゃがみ動作なんですが、ボス戦なんかだと集中して手に力が入り無意識にスティックを押し込んでしまうんですよね。
「あと少しで勝てる!」という時にしゃがみ動作が暴発して負けた時は発狂しそうになりました…(;^ω^)
それを機に、『ボス戦ではしゃがみ動作を無効化』するようにしましたね(ボス戦では自動で無効化するようなオプションが欲しい…)。
『遺灰』使用を前提とした複数ボス戦が多い
エルデンリングは複数ボス戦が多いです。
ストーリーボスはそうでもないのですが(おそらく1カ所だけ)、サブダンジョンのボスは3体同時とかもありますからね…。
「新要素の『遺灰』を使って攻略してください」ってことなのだと思いますが、単純に複数ボス戦は大味なゲームバランスになりがちなので、あまり楽しく感じないんですよね。
だた、これは好みの問題で、『遺灰』を使った攻略が楽しいと感じる人であれば、複数ボスも普通に楽しめる可能性は十分あるでしょう。
終盤マップの密度が低いかも?
エルデンリングはとにかく膨大なボリュームの作品ですが、終盤のマップは序盤のエリアと比較してダンジョンやNPCの数が少ないように感じました。
ストーリー上、仕方がない部分もあると思うのですが、だだっ広いフィールドを駆け抜けるだけになりがちだったので、もう少しなんとか出来なかったのかなと思います。
DLCやアップデートで終盤エリアにダンジョンやイベントの追加が来てくれれば、更に完成度は高まると思いますね。
「全ての人が”死にゲー”を体験するわけではない」というモヤモヤ感
これは『死にゲー』ファンのエゴでしかないと思いますが、必ずしもプレイした人全員が同じ『死にゲー』を体験するとは限らないという点にモヤモヤしますね。
どういうことかと言うと、先述した『遺灰』システムにより、プレイする人によっては『ゴリ押し可能なヌルゲー』と受け取る場合もあるわけです。
『死にゲー』ファンとしては、「死にゲーの楽しさを知って欲しい」という想いがあるので、それを知らずにクリア出来てしまうゲームデザインになっているのが歯がゆいんですよね(;^ω^)
エルデンリングの得点
※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。
項目別評価
- グラフィックス ☆☆☆☆☆
- AAAタイトル並みとまではいかないものの、広大な世界を感じさせてくれるフィールドデザイン、細部まで作り込まれたレガシーダンジョンは必見
- サウンド ☆☆☆☆☆
- 目立つ要素ではないが、武器や防具の重厚感を感じさせてくれる効果音、高揚感を得られるボス戦BGMなど素晴らしい出来。
- 熱中度 ☆☆☆☆☆
- 死にゲーの中毒性に加え、未知のエリアを探索する楽しみが加わり、時間を忘れてプレイしてしまう
- ボリューム ☆☆☆☆☆
- 底が見えないボリュームに世界が驚愕
- 遊びやすさ ☆☆☆☆☆
- チュートリアルや『遺灰』システムといった初心者救済要素もあるので、ダークソウルシリーズ未プレイの人でも遊びやすくなっている
エルデンリングはどんな人にオススメか?逆にオススメ出来ない人は?
エルデンリングは間違いなく神ゲーですが、以下に当てはまる人ならより楽しめると思います。
- ダークソウルの戦闘が好きで、より緊張感のある駆け引きを楽しみたい
- 広大なオープンワールドを探索するのが好き
- ルートを気にせず自由な攻略を楽しみたい
逆に、あまりオススメ出来ない人はこんな感じでしょうか。
- 探索が面倒臭いと感じる
- メインストーリーだけ楽しみたい
- ダークソウルシリーズが合わなかった
・・・
個人的にエルデンリングは2022年のGOTY(ゲームオブザイヤー)最有力候補だと思います。
完成度はダークソウル3やSEKIROの方が上だと思いますが、コンテンツのボリューム感で良い感じに補強されていて、トータル的なスコアはダークソウル3やSEKIROに並ぶレベルだと思います。
一般的なオープンワールドゲームは一度遊び尽くしたら飽きてしまいますが、エルデンリングはダークソウルのような周回プレイも楽しみやすい作りなのも良かったです。
ちなみに今作の裏ボス枠はフロムゲー史上最強レベルでしたが、DLCでさらなる強敵と戦ってみたいです…(*’ω’*)
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エルデンリングのレビューを投稿しました。スゴイ作品だった…(*’ω’*)
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