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更新日:2019年12月03日

【評価・レビュー】シェンムー3徹底レビュー!18年経ってもシェンムーのままだった件

 

18年の時を経て、遂にシェンムー3がPS4とPCで発売されました(今回はPC版をプレイ)。

私はリアルタイムでドリームキャスト版をプレイしていたので感慨深いものがありますね(*‘ω‘ *)

まだ、プレイの途中ですが、シェンムー3をプレイした正直な感想をレビューしていきます。

オープンワールドの原点とも言われているシェンムーの18年ぶりの続編をレビューします

シェンムー3は良くも悪くも昔のシェンムーだった

「前作から18年後に発売されたシェンムー3は飛躍的な進化を遂げているのでは?」と淡い期待をしていたのですが、「蓋を開けてみたら良くも悪くも昔のシェンムーのままだった」というのが率直な感想ですね。

昔から変わらない部分だけでなく、シェンムー3で変わった部分、良くなった部分も具体的にいくつかの項目を挙げて紹介していきたいと思います。

住民1人1人の容姿、声、名前、生活のサイクルが異なる

500~600人もの住民1人1人の容姿、声、名前、生活サイクルが異なるのは、オープンワールドとしてはシェンムーだけではないでしょうか?

ゲームとしては無駄な要素かも知れませんが、1人1人が違うことで他のゲームには無いリアリティを感じるんですよね。

例えば、朝は畑仕事をしているおばさんが、昼間は食堂で食事をし、夕方には夕食の買い出しに行くんです。「いつもはあそこにいる人が今日はこんなところにいる!」という発見、要するに『知り合いに思いがけない場所で遭遇する感覚』が体感できるんですよね。他のゲームでもイベントシーンでそういうシチュエーションはありますが、シェンムーはイベントとか関係なく『住民の生活サイクルとして組み込まれている』のが凄いところなんですよね。

そして、これだけの数の住民のモデリングも1人1人しっかり作り込まれているんですよね。モブなのにモブ感が無いのはスゴイと思いました。

シリーズお馴染みの『聞き込み』をすることで進行するストーリー

一般的なオープンワールドゲームは会話ボリュームが少ないどころか、イベントシーンぐらいしか会話が無いことなんてざらですが、それに対してシェンムー3はとにかく会話のボリュームが多いんですよね。そして、『聞き込み』にここまでこだわっているのはシェンムーだけです。

例えば、序盤に『古寺への行き方』を探すくだりがあるんですが、「古寺はどこですか?」とありとあらゆる住民に尋ねることが出来るんです。するとこういうリアクションが返ってきます。

  • Aさん「ひまわり畑を越えたところです」
  • Bさん「ひまわり畑の中を抜けた先です」
  • Cちゃん「危ないから行っちゃだめってお母さんに言われた」
  • Dさん「〇〇に住んでる人なら知ってるんじゃないかな?」
  • Eさん「う~ん、知らないな。他の人に聞いてくれる?」

といった感じで、尋ねる住民によって返答内容が全く異なるんですよね。住民が100人いたら100通りの返答があるという事なんです(しかもフルボイス)。

他のゲームであればマーカーで行き先が示され、その人に話を聞いておしまいですが、シェンムーは無駄に作り込まれているんですよね…(笑)

でも、これのおかげで本当の意味でのロールプレイングが体験出来ている感覚になるので、シェンムー未プレイの人にもこの感覚を体感してもらいたいですね(*‘ω‘ *)

引き出しの1つ1つを開けられるこだわり

シェンムーと言えば『引き出し』ですね。自室だったり常識的に許可された場所の引き出しは全て開けることが出来ます(主人公の涼くんは硬派なので他所の家は漁れません)。

また、引き出し以外にも様々なものにインタラクトすることが出来ます。例えば、乗船所の待合室に貼られてるスナップ写真1つ1つを観察することが出来たり、街中の貼り紙なんかにも着目することが出来ます。

これらのほとんどはストーリーの進行上は意味のないものに過ぎないのですが、シェンムーの世界に生きる住民のバックグラウンドを知ることが出来るので、世界観に浸りたい人にはたまらないと思います。

オープンワールドゲームには珍しい格ゲーのような戦闘

元々シェンムーは3D格闘ゲームの元祖『バーチャファイター』のゲームエンジンを使用しているので、他のオープンワールドゲームの格闘要素よりもかなり作り込まれているんです。

シェンムー3ではバトルシステムを一新しましたが、やはり格闘ゲームの様な操作性となっていて、『敵の攻撃の隙を突く』ような立ち回りを求められるのでなかなか奥深いと思いました。

技は『〇、〇、×、△』や『×、×、〇』というように、〇、×、△、□を決まった順番で押すことで繰り出すことが出来ます。技は技書を入手することでどんどん増えていきます。ガチャガチャと適当にボタンを連打していてもそれなりの動きをしてくれるのは良いと思いました。

ガードにはスタミナの様な概念があり、一定以上ガードし続けるとガードを崩されてしまいます。修行してレベルを上げることで崩され難くするか、敵の動きを見切り回避するか、回復アイテムに頼ってゴリ押しするかはプレイヤーの判断にゆだねられます。

シェンムーらしさを損なわない作り込まれたグラフィック

シェンムー3のグラフィックは近年のフォトリアルなグラフィックのゲームに比べると劣っているように見えるかも知れません。

しかし、これはあえてそうしていると思うんですよね。

シェンムー3はドラクエやFFのようにシリーズ毎にストーリーが一新されるわけではなく『話の繋がった続編』なんですよね。だからあえて、前作の雰囲気を壊さないようにCGテイストなグラフィックにしているのだと思います。

ただし、アート的な美しさや個々のオブジェクトの作り込みは特筆すべきものになっています。CGテイストのグラフィックでは最高レベルと言えるかと思います。

ストーリー進行のテンポの悪さはだいぶ解消された

シェンムー3はお世辞にも遊び易い作品とは言えません。シェンムーは『元祖オープンワールド』と言われており、その当時の操作性をそのまま本作にも引き継いでいるからです。とにかく古臭い操作性なんです。

ただこれには意味があって、シェンムー3はシェンムー1、2のファンがクラウドファンディングで募金を集め制作した作品なので、一新してしまうことは既存ファンへの裏切りにもなりかねないんですよね。だからそのまま踏襲したのだと思います。

ただ、細かなところは改良されていて、一番大きな部分としては予定時刻までの待ち時間をスキップ出来るようになったということですね。これだけで大分遊び易く感じました。

相変わらず完結しないストーリー

ストーリーが相変わらず完結しないのもシェンムーらしさだと思いました(笑)

はい、シェンムー3ではストーリーは完結しません。

本作で完結しない事は以前から言われていた事なので落胆はしませんが、いずれ完結する日は来るのでしょうか?

鈴木裕氏は「ファンの要望があればシェンムー4、5も作りたい」と言っていますが、このペースだと20年後でも完結する気がしません(笑)

ただ、シェンムー3で土台は出来上がっているので、上手く流用すれば低予算で早く作れそうな気もしますね。是非とも完結させてほしいです。

新要素!ヒロインのシェンファとの会話が楽しい

シェンムー3ではメインヒロインであるシェンファがようやくストーリーに絡んできます。これだけでもシェンムー3に価値があると言えるでしょう。

個人的には1日の終わりに可能なシェンファとの会話が楽しかったですね。

ストーリーに関係する話をするわけでもなく、

  • 涼の(シェンファの)お母さんはどんな人だったの?
  • 子供の頃はどんな遊びをしていたの?
  • 顔ジャンケンをしよう!

という他愛もない日常会話が行われるのがゲームとして新鮮に感じました。

シェンファのちょっと棒読みというか感情が抜けてる喋り方が、逆に個性を与えている感じがしてかなり好きです(笑)

シェンムー3に改善してもらいたい部分

シェンムー全作品をプレイしている私にとってシェンムーは好きな作品ですが不満点も多いです。というわけで改善してもらいたい点をピックアップしました。

酔いやすいカメラワーク

これはプレイし始めて間もない頃に思った事ですが、カメラワークが独特なんですよね。

説明が難しいですが、プレイヤーが横を向くと視線の先に向かってぬるっとカメラが動くんですよね。

また、プレイヤーの動きの後にワンテンポ遅れてカメラが付いてくる感じが苦手で、慣れるまでは画面酔いしていました(;^ω^)

歩き・ダッシュの仕様

歩きやダッシュの仕様もイマイチです。過去作よりはまともになったものの、他のゲームと比較すると劣っています。

具体的に言うと、移動速度が歩きとダッシュの2段階しかないんです。アナログ操作で中間的なスピードに出来るのが一般的ですが、シェンムー3は対応していません。

また、ちょっとした段差を乗り越えることも出来ませんし、水たまりにも入れません。いわゆる『見えない壁』がそこら中にある感覚ですね。ちょっとした柵ぐらいは飛び越えられるようにして欲しかったです。

引き出しの開け閉めのテンポの悪さ

これは昔からそうなんですが、あらゆる引き出しを開け閉め出来るのはシェンムーらしくて良いのですが、開け閉めの動作に時間がかかり過ぎだと思いました。そのせいで「面倒くさいからもういいや」となってしまうんですよね。

引き出しの開け閉めに限らず、物を拾う動作なんかも今の2倍のスピードぐらいにしてもいいのではないでしょうか?

探索内容の充実化

色々な部分を探索できるのはシェンムーの魅力ですが、正直言って物足りなさを感じてしまうんですよね。リアクションが薄かったり無かったりがほとんどなので。

例えば、引き出しを開けたら「引き出しにこんなものがあったけど、これは何だい?」みたいな会話が発生したりすれば、もっと探索が楽しくなると思いました。

また、引き出しに『日記』のようなテキストが配置されていれば、より世界観の描画が濃密になるはずなので次回作では期待したいですね。

QTEの難易度

イベントシーンの特定のタイミングで指定されたボタンを押すことで、まるで自分で映画を操作している感覚を味わえるのがQTE(Quick Time Event)ですが、これを初めて導入したのがシェンムーと言われています。

シェンムー3のQTEは異様に難しく、かなり高い反射神経を要求されるんですよね…。過去作も難しかったですが本作はそれ以上です。実質、死に覚えゲー(暗記ゲー)になっていました(それとも18年の歳月による衰えでしょうか…w)。

過去作のQTEは失敗しても分岐したりもしていたんですが、シェンムー3のは1ミスでゲームオーバーなんですよね…。

演出はカッコいいのに死ぬ度に同じ演出を見せられるので非常に勿体ないと思いました。オプションで戦闘の難易度は変えられるのにQTEは変えられないのは残念ですね。

ストーリー後半のファストトラベル

ストーリー前半は予定時刻までファストトラベル(場所と時間の移動)が可能でしたが、なぜか後半からは出来なくなってしまっているんですよね。

そのため、前半に比べ後半はゲームのテンポが悪くなってしまっていると感じました。

ラストバトルの演出の弱さ

シェンムー3ではストーリーは完結しないことは事前に分かっていたんですが、それにしてもラストバトルの演出が弱すぎると思いました。

ラスボスも過去作と比較してもパッとしない感じですし、『仲間が集結して戦う』という本来なら熱い演出なんですが、キャラクターの掘り下げが不十分で「え?なんで君たちがラストバトルに参加してるの?」という感じになってしまうんですよね…(;^ω^)

鈴木裕さんは「シェンムー3はストーリーを重視していない」みたいなことを言っていたんですが、それでもやはりストーリーの締めぐらいは力を入れてほしいと思いました。

後半に訪れる繁華街の生活感の無さ

ストーリー後半は『鳥舞』という繁華街に訪れる事になります。鳥舞にはおそらく100以上の店舗が存在し、そのほとんどに異なる会話が用意されていますし、それぞれにストーリーの進行に必要な情報を聞くことも出来ます。

がしかし、店舗の作り込みに力を入れ過ぎたためか、街中を歩く住民があまりおらず会話も出来ないんですよね…。住民の生活を観察するのもシェンムーの醍醐味だと思うんですが、鳥舞ではそれが薄れていると思いました。

なお、最初の舞台である『白鹿村』では街中を歩く住民が数多くいて、会話も出来ます。また、1日の生活サイクルも多種多様なので観察する楽しさがあります。個人的にはシェンムーらしさを感じるのは白鹿村だと思いました。

シェンムー3の得点

75 / 100

※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。

項目別評価

グラフィックス ☆☆☆☆★
AAAタイトルには及ばないものの、しっかりと作り込みを感じる美しいグラフィック
サウンド ☆☆☆☆☆
メインテーマの壮大さ、リアリティのある環境音、膨大な数のNPCがフルボイスといったこだわりよう
熱中度 ☆☆☆★★
熱中してプレイに没頭するよりも時間がある時にのんびりプレイするゲーム性
ボリューム ☆☆☆☆★
ストーリーは短いが、出来るの事の多さは膨大
遊びやすさ ☆☆☆★★
現在主流のタイトルと比較すると見劣りする操作性

まとめ:シェンムーは絶対に万人受けはしないが光るものはある作品

というわけでシェンムー3についてまとめると『良くも悪くも昔のシェンムーのまま』といった感じですね。多少は遊び易く改善されていますが、基本的には昔のままです。

先日発売されたデス・ストランディングは賛否両論でしたが、シェンムー3はそんなの非にならないレベルで好みが分かれる作品です。

過去作未プレイでシェンムー3を遊んでみようと思っている人は注意が必要です。ストーリーに関してはダイジェストムービーがあるので問題無いと思いますが、ゲームプレイに関しては10人中8人は「え…、なにこれ…?」と思うかと思います。

シェンムー3は多くの人にとって退屈な作品だと思います。しかし、『自分自身で楽しみを見つけられる人』や『世界観に入り込める人』であれば、他の作品には無い体験が出来ると思います。

久々にシェンムーをプレイした私もプレイ開始から3時間ぐらいは「大丈夫かこれ…?」と先行き不安でしたが、住民との会話を通じシェンムーの世界に親しみを感じるようになるんですよね。住民1人1人にきちんと特徴があるので、長くプレイしているとモブなのにモブじゃない感覚、まるで知人に会ったような不思議な感覚になるんです。こういった経験は過去にもシェンムーだけだと思います。

劇的に面白いわけでもなく、相変わらずストーリーは完結せず、続編のシェンムー4が発売するのかも分からない状況ですが(鈴木裕さんは作りたいと言っていますが…)、でもなぜか続編に期待してしまうのがシェンムー。それはシェンムーにロマンが詰まっているからなのでしょう。

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