【評価・レビュー】圧倒的な演出がヤバ過ぎ!PS4版『トゥームレイダー ディフィニティブエディション』の魅力と欠点を徹底解説!
人は言います。ムービーばかりのゲームはツマラナイと。逆に、演出(ムービー)の足りないゲームは古臭くて遊ぶ気にならないというようにユーザーはワガママなんです。しかし、トゥームレイダーはワガママなユーザーの期待に答えました。
トゥームレイダーはユーザーが操作する通常のアクション部分も映画のワンシーンかのように演出されるんです。下記の動画(0:40~のシーンもムービーではありません!)を見れば私が言っていることが分かると思います。ちなみにPS4版の映像ではありません。PS4版はもっと綺麗です。
上記の動画を見て面白そうと思ったら買いです。そのくらい演出が操作性やゲーム性との調和がとれているんです。あえて言います。PS4を購入してまず最初に買うべきソフトは「トゥームレイダー」だと。
と言ってもレビュー記事なのでちゃんとレビューしないといけませんよね(笑)
というわけで、今回レビューするのは映画化もされた人気シリーズ「トゥームレイダー」です。日本国内だとゲームよりも映画のほうが有名ですね。
実は本作を買うつもりは無かったのですが、amazonのギフト券が4000円分ほどあった為ついつい購入してしまいました(トゥームレイダーは他のソフトよりも安く、Amazonでは4000円弱で販売されています)。なんとなく購入した本作ですが、これが以外にも面白くてPS4ローンチタイトルの中で最も良い作品ではないかと思うレベルです。
ちなみに本作はおよそ一年前にPS3、XBOX360、PC向けに発売されたもの移植作品です。副題に「ディフィニティブエディション」とあるようにPS4版は60fps、1080pになり、さらにテクスチャの高精細化、ライティングの強化、他機種版でのDLCがあらかじめ収録などとまさに「完全版」の内容となっています。というわけで今回は「トゥームレイダー」を評価していこうと思います。
この記事の目次
トゥームレイダーシリーズを初めてプレイしてみてまず感じたこと。
実は私、トゥームレイダーシリーズ初プレイです。存在そのものは初代PS作品から知っていたのですが映像にチープな印象があってプレイしたいと思わなかったんですよね。んで、何故購入したかというと先述したとおりAmazonギフト券がいい具合にあったからです(笑) Amazonのレビューでも超高評価だったので購入に至りました。
そんなこんなでいよいよ起動。オープニングムービーが始まるわけですが主人公ララ・クロフトが可愛いなー、おっぱい大きいなーそんな印象でした(笑)
オープニングムービーもそこそこにいよいよプレイスタート!
いきなり拉致され血まみれの状態で逆さ吊りといういきなりの急展開。なんとかこの危機的な状況から抜け出そうとあれこれやってロープを切り落下したまでは良かったものの、落下地点には金属製の棒が・・・!見事にわき腹を貫通!冒頭から生きるか死ぬかの瀬戸際です。そう、まるで「アンチャーテッド」のよう。
というわけで本作の演出とか世界観が「アンチャーテッド」シリーズにそっくりです。私はアンチャーテッド3しかプレイしたことが無いのですが冒頭から危機的な状況になったり、ハチャメチャ感は通ずるものがあります。
しかし、アンチャーテッドよりもトゥームレイダーのほうが圧倒的に歴史が長いんですけどね(笑) おそらく、トゥームレイダーの目指すべき所がアンチャーテッドのような演出だったけど、アンチャーテッドが先にそれをやってしまった感じでしょうか。
まとめると、「トゥームレイダーシリーズを初めてプレイしてみてまず感じたこと」。それは「アンチャーテッド」に似ているということです。アンチャーテッドのスリリングでハチャメチャな展開が好きな方は間違いなくオススメです。
ちなみに本作、邪馬台国の伝説が題材となっているんですが、何故か戦国時代の甲冑やら能面が出てきて無茶苦茶な設定となっています。まさに外国人が想像する「ファンタジーの国、ニッポン」(笑)
スケール感満載の迫力のグラフィックが凄い!
本作はPS3版、Xbox360版も十分綺麗なグラフィックなので動画サイトで見た場合、圧縮されていて違いが分かりにくいのですがPS4実機で見るとかなり綺麗なグラフィックです。
まず、PS4では定番になりつつある60fps(シーンによっては30fpsもあり)、1080p(フルHD)のグラフィックスをはじめとして、テクスチャやエフェクトが高精細なものになっています。特にライティングが自然で「明るい部分はより明るく暗い部分はより暗く」とてもメリハリのあるグラフィックスになっています。さらにPS4版は主人公のララ・クロフトのモデルが一新され可愛くなっています(笑)
美しいグラフィックはもちろん魅力ですが、本作の最大の魅力は建物や地形の崩壊シーンです。それもイベントシーンに限った話ではなく自分が操作している最中も派手に崩壊していきます。まさにプレイ出来る映画なんです。正直、国産のゲームでここまでダイナミックな表現を見たことがありません。
また、複雑に入り組んだ地形も冒険心を煽って良いですね。広大な風景を見ていると「冒険してるぞ」という感覚をヒシヒシと感じられます。ちなみにステージは一見オープンワールド風ですが基本的にはそれぞれのMAPが独立しています。ダークソウルのような構成でしょうか。
トゥームレイダーの魅力の中核部分であるアクションが凄い!
トゥームレイダーシリーズといえばダイナミックでアクロバティックなアクションが有名ですが本作でも健在です。
先述したアンチャーテッドとの比較になってしまいますが、アンチャーテッドはダイナミックな演出が一番の売りなのに対し、トゥームレイダーはアクションゲームとしての面白さが売りです。とにかくキャラクターの動作が機敏で気持ちよく操作できます。ロープアクションやローリングなどを駆使してステージ中を縦横無尽に移動するのが本当に楽しいです。入り組んだ地形だと思わぬショートカットも可能なのでアクロバティックな攻略が可能です。また、結構アクションに「遊び」があり、操作の自由が割と利くのも快適さに繋がっています。
また戦闘もとても爽快です。コントローラー内蔵スピーカーからも効果音が流れる為、立体感があって面白いです。敵の頭を狙撃すると頭を抑えてもがいたりとリアクションもリアルです。ちなみに強制戦闘以外は隠密にやり過ごすことも可能です。
そして本作”新生”トゥームレイダーの魅力であるダイナミックな演出。例えば、「激流下り」、「密林の中をパラシュート飛行」、「崩壊していく建物の中での戦闘」などなどプレイをストップさせることなく迫力の演出が展開されていきます。従来のゲームであれば見るだけであった部分をトゥームレイダーでは実際にプレイすることが出来ます。
また、シリーズ通してのテーマがトレジャーハンティングなので謎解きもあります。内容的にはパズル的なものではなく、ステージ内のオブジェクトを生かしたアクション駆使するといった物がほとんどです(例えば寺院の鐘を柱にぶつけて壊す等)。難しすぎず丁度良い難易度だと思います。
絶賛の本作ですが、残念なポイントが少しだけあります。
このゲーム、とにかく面白いのですが残念なポイントが少しあります。
せっかくカスタマイズした武器や成長させたスキルを活用する場所がない
本作は敵を倒したり動物を狩ったりすることで経験値や素材を入手し、スキルの成長や武器のカスタマイズが可能で、これがまた楽しいのですが、ゲームクリアしてしまうと敵と遭遇する機会がほとんど無くなってしまう為、それを生かすことが出来ないのはマイナスポイントです。せめてチャプターセレクトやタイムアタック要素があれば良かったのですが。。。
一度クリアしたら、やることがアイテム収集ぐらいしかありません。アクションそのものは楽しいので2、3周は普通に楽しめるんですけどね。
マルチプレイがほとんど無価値
オリジナル版が発売されてから約一年経つのであまり活気が無いですね。クイックマッチでプレイしましたが不安定な印象でした。本作のオンラインプレイはあくまでオマケな気がします。
PS4版トゥームレイダーの得点
※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。
項目別評価
- グラフィックス ☆☆☆☆★
- 作り込まれた地形や環境効果など、とにかく圧巻のグラフィックです。実写というよりは綺麗なCGテイスト(FFシリーズのような感じ)ですね。移植作品なので一部クオリティが低い(PS3などに向けて作られた)オブジェクトがあるのが気になりました。
- サウンド ☆☆☆☆★
- コントローラースピーカーを利用した効果音が臨場感を与えてくれます。
- 熱中度 ☆☆☆☆☆
- とくかく休みなく迫力の展開が続くので止め時が見つからず、クリアするまでの十数時間一気にプレイしてしまいました。あとは単純に操作していて楽しいです。
- ボリューム ☆☆☆☆★
- 本編十数時間、全てコンプリートするのに二十時間程度ですが4000円代という価格を考えれば十分なボリュームです。
- 遊びやすさ ☆☆☆☆☆
- アクションゲームとして非常に完成度が高く、ほぼストレスを感じることなくプレイできました。
PS4版トゥームレイダーの長所・短所まとめ
長所
- 次世代感が感じられる広大で美しいグラフィックス
- ゲーム史に残っても不思議でないぐらいの迫力の演出
- 入り組んだ地形を縦横無尽に移動する楽しさ
- 迫力の戦闘シーン
- お求めやすい価格設定
- 適度な難易度設定
短所
- ほとんど価値のないマルチプレイ
- カスタマイズした武器やスキルを周回プレイに利用できない
PS4版トゥームレイダーはこんな人にオススメ!
- 次世代感を感じられるゲームがしたい
- 映画のような迫力のある演出を楽しみたい
- 複雑な地形を縦横無尽にアクロバティックに飛び回りたい
- 爽快な銃撃戦を楽しみたい
- かわいくなったララ・クロフトを堪能したい
とにかく万人にオススメです。ただZ指定なので18歳未満の人は購入できませんのであしからず。
まとめ
広大で美しいグラフィックと迫力の演出は一度は体験する価値があります。移植作品なので既にプレイ済みの方にはオススメしにくいですが。また、クリア後の特典が無かったり、活気のないマルチプレイは残念なところですが価格を考えれば元は十分取れます。
PS4発売から1ヶ月以内に発売されたゲームの中では最もオススメできる作品です。また、先日放送された「お願いランキング」でゲーム通で有名な伊集院光がプレゼンしていましたよね。さらに、Amazonのレビューでも多くの人から高評価を得ています。しかもシリーズ未経験の人からの評価も高いんですよね。ファンの評価が高くても未経験の人には合わないってことは結構多いですからね。未経験の人でも楽しめるというのは良いポイントです。しかも安いですしね。
アクションがそこまで得意な人でなくても十分に楽しめるゲームバランスになっていると思いますので是非プレイしてみてください。