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投稿日:2016年12月02日更新日:2023年07月26日

FF15はクソゲー?神ゲー?プレイしての正直な感想。6つの良い点と15つの悪い点

発売初日で全世界において500万本を売り上げたFF15(ファイナルファンタジー15)。さすがはFFブランドといった感じの売り上げ本数ですね。しかもシリーズ最速記録だそうです。おそらく以前から配信されていた体験版をプレイして「期待できる」と思った人が多かった事と、製作期間10年という期待感があったから売れたのだと思います。

ファミ通や大手海外メディアによると、ほぼ満点で非常に高い評価を得ているようです。ところが、Amazonのユーザーレビューを見るととにかく酷評が多く、そのレビューに批判する形で最高評価を付けている人も多く見受けられました。

大手メディアによる評価が高いのは良く言えば「スクエニの営業活動の賜物」と言ったところでしょう。ファミ通なんかは「宣伝媒体」ですし、ファミ通にとってスクエニはお得意様なので酷評なんて出来ないわけです。

他人の評価はどうであれ、まずは自分が遊んでみないとホントの評価は分からないということで、DL版を購入してプレイしてみました。後日クリア後のレビューも書きますが、今回は暫定的なレビューということで、正直な感想を書こうと思います。

追記1:
元々7時間ほどプレイした感想を書いた記事でしたが、クリアしたので一部内容を改定および加筆しました。また、別途レビュー記事も投稿しているので、興味がありましたらご覧いただけると嬉しいです!

【評価・レビュー】製作期間10年の超大作RPG、FF15 (ファイナルファンタジー15)をプレイした正直な感想

追記2:
この記事はFF15初期バージョンをプレイした感想です。現在では色々と改善されているようなので、本記事とは印象が異なる可能性があります。

FF15の良い点・高評価

1. 戦闘は慣れると楽しい

今回初めてアクション形式の戦闘になったFF15ですが、最初は「ボタン押しっぱなしの単調な戦闘」で面白いとも思わなかったのですが、武器の切り替え、敵との位置関係、仲間との連携など戦略的な戦い方を身に付けると大分印象が変わりますね。

敵が結構強いので戦略を練る必要性がありますし、キャラクターが成長すると出来る事が増えてさらに戦略性が上がります。この戦闘システムはなかなかよく出来てると思いました。

2. 豊富な討伐クエストやサブクエストは長く楽しめるかも

コンプリートしたわけではないので全体的なボリュームは分かりませんが、サブクエストや討伐クエストのボリュームは多いと思います。また、サブクエスト以外にも各地にあるレアアイテムを探すのも楽しめますしね。

また、FF15では歴代王の武器を集める事が道中の目的になりますが、半分はストーリー上手に入りますが残り半分はサブクエストなどで入手することになるので、ストーリー中心にゲームを攻略してクリアしてしまった後でも十分に楽しめるという事ですね。

討伐クエストは結構敵が強くやりがいはあると思うので、じっくりと腰を据えて長々と遊びたい人にはオススメかも知れません。

私はやってませんが、クリア後にしか入れないダンジョンなんかもあるみたいですね。

3. 魔法エフェクト、巨大モンスター、CGムービーのグラフィックは凄い

FFシリーズと言えば派手な魔法エフェクトや召喚だったり、超美麗なCGムービーですよね。これはFF15でも健在です。特にラムウやリヴァイアサンなどの召喚はこれまでに無いぐらいの迫力でした。

こういった部分の美的センスはさすがFF、特筆すべきものがありますね。世界最高峰のクオリティと言っても過言ではありません。

4. 美形・ホスト風キャラクターが好きな人にはオススメかも

主人公ノクティスは王族という設定で仲間も警護役ということで格式高い人物かと思いきや、ほぼホストです。

主要キャラクターはほとんど美形でいわゆる腐女子好みだと思います。そういうキャラクターが好きな人にはオススメかも知れません。

5. 歴代FFシリーズのサントラが聞ける

FF15には車が登場しますが運転中は無数の音楽を聴くことが出来ます(とあるアイテムを入手すればいつでも聞けるようになります。)。嬉しいのは歴代FFシリーズのオリジナルサウンドトラックまで聴けるということ。

全部の曲が聞けるわけではないと思いますが、歴代FFの代表的な曲は網羅している感じなのでファンにとってはうれしい限りですね。

ただ、曲目リストが表示出来ないので曲の切り替えが非常に不便なのは改善してもらいたいですね(もしかしたら私がその方法を知らないだけかも知れません)。

6. 期待し過ぎなければ普通に楽しめる。特に学生や普段スマホゲーをやる人にオススメ

海外の有名なオープンワールドゲームと比較すると大分劣ってしまいますが、国内外のB級、C級ゲームを含めた全てのタイトルの中では及第点には達しているとは思います。

キャラクターの育成、アイテム収集、クエストの達成などをメインで楽しみたい人ならそこそこ楽しめるかと思います。

もし、自分が小中学生だったら神ゲーだと絶賛してたと思います。単純に「長く遊べる」のは子供にとって嬉しいんですよね。子供の頃ってストーリーの矛盾とか全然気にしなかったし、のちにクソゲーと言われるゲームでも普通に楽しめてましたからね。

あとは普段スマホゲー(課金ゲー)ばかりやっている人は間違いなくオススメです。課金ゲーを無課金や少量の課金でやるストレスに比べたらFF15は快適そのものです。

FF15の悪い点・低評価

1. 背景グラフィックが意外としょぼい

意外にもガッカリだったのが背景のグラフィックですね。都市部の建造物は作り込まれていて良いんですが、マップの大半を占める荒野は旧世代機レベルなんですよね。特に最初に訪れるエリアは殺風景だったので、「つかみ」がこれでは駄目だろと思いました。最初の印象って重要です。

先日発売されたばかりのバトルフィールド1や、PS4の技術を終結したと言われているアンチャーテッド4と比較すると大分汚く感じます。3年以上前にPS3で発売されたGTA5よりも劣りますね。

FFと言えばグラフィックの美しさがセールスポイントなのに、10年かけてこのクオリティはガッガリでしたね。

2. 存在意義が分からない自動運転の車

オープンワールドに車と言ったらGTA5のように自由にドライブ出来ると思いますよね?

でも、FF15では自由に運転出来ません。「マニュアルドライブ」モードもありますが、ハンドリングは半自動です。出来るのはアクセルとブレーキの操作ぐらいなんですよね。

なので、せっかくのオープンワールドなのに道路から反れることすらも出来ません。まるでレールの上を走る電車の様な感覚なんですよね。

全く車に存在意義が感じられない謎要素なのに、乗車を強制されたりもするのでストレスがたまります。

3. 広いだけでスカスカなオープンワールドマップ

オープンワールドの悪い部分ばかりを真似ていると感じました。

グラフィックの問題だけでなく、広いせいでスカスカで何も無いエリアが多過ぎるんですよね。スカスカで殺風景なマップを移動して面白いわけがありませんし、広ければ広いほど移動に時間がかかりリアルに時間を無駄にしてしまいます。

オープンワールドの魅力は「現実感」を疑似体験出来ることなんですよね。スカスカでグラフィックも汚いマップでは現実感なんて感じられるわけが無いですよね。

4. とにかく無駄な移動が多くてストレスがたまる

メインストーリーを追うだけなら許容範囲内ですが、サブクエストをこなしていくとなると無駄な移動を強いられます。

例えば討伐クエストの場合、受注した場所からターゲットのいる場所までの距離が大体500mぐらいですが、往復すれば1kmです。討伐の度に殺風景なマップを1kmランニングしなければならないんです(途中からチョコボが手に入るので移動時間は短縮できます)。

「もしかしたらプレイ時間の半分はランニングが占めるかも知れない」と思えるくらい走る事になります。GTA5のように移動そのものが楽しければ不満は無いんですけどね。

5. 融通の利かないファストトラベルと長くて多いローディング

FF15では一度行った拠点やパーキングエリアにファストトラベル(瞬間移動)することが可能です。それ自体はとてもありがたいんですが…。

ファストトラベルをするにはわざわざ車に乗る必要があるんですよね。移動の手間を省きたいからファストトラベルを使うのに、わざわざ車まで移動しないといけないという矛盾。

一応、車がある場所までのファストトラベルも可能ですが、それなら最初から目的地にファストトラベルさせてくれって思いますよね。なぜ2度もファストトラベルしないといけないのか意味が分かりません。

また、ファストトラベルの度にローディングが入るのでそれがまた苦痛なんですよね。

6. 金策の為に実質強制されるクエスト

FF15では敵を倒してもお金は手に入りません。基本的には討伐クエストをこなすことで稼ぐことになります。

今作は回復アイテムが非常に重要なんですが、メインストーリーだけ追っていくと間違いなく金欠になるので、回復アイテムの為にわざわざ討伐クエストをこなす必要が出てくるんですよね。

ストーリーに集中したいのに、流れをぶった切ってクエストを強制させるのはゲームデザインとして良くないと思いました。

7. 敵が硬すぎて戦闘時間が無駄に長引く

戦闘自体はコツを掴めてくると楽しいんですが、敵がとにかく硬いんですよね。私はやったことは無いんですがモンハンの様に多人数プレイを前提としたような硬さなんです。

もしかしたらアビリティや装備の組み合わせ次第でだいぶ変わってくるのかも知れませんが、普通に遊ぶ限りとにかく硬いと感じました。

8. 王族なのにホスト?キャラクター設定に違和感がある

体験版に登場した主人公ノクティスの少年時代を見た時は何も違和感を感じなかったんですが、製品版はとにかくキャラクターに違和感を感じました。

一応、主人公は過酷な運命を背負う王族なんですよね。なのに主人公とその警護役があまりにチャラいんですよね。見た目がホストっぽいのはそういう世界観ということで済ませられますが、言動がチャラいのは違和感しかありません。

主人公ノクティスに関してはチャラいというよりも「性格が悪く」見えます。言動がいちいち「挑発的」で「やる気のない」が無いんですよね。例えるなら田舎のコンビニ前に座り込んでいる人達みたいな言動なんです。ラストではちょっと成長した姿を見られるので、ギャップの為にあえてそう設定しているのかも知れませんが、道中ずっとそんな感じなのでプレイヤーは不快に感じるかも知れません。

あくまでも日本語だからそう感じるのであって外国語なら全く印象が違うかも知れませんね(海外の評価が比較的に高いのはそのせいかも?)。

あとは、ノクティスのモデリングの問題かも知れません。オープニングのCGムービー(王に挨拶する場面)では表情が明るく印象は良かったんですが、ゲーム中は不機嫌そうな顔なので。表情は大事です。

9. ストーリーが短い

他の人の口コミでも言ってますが、メインストーリーは普通に遊んで20時間ぐらいでクリアできます。私は25時間ぐらいかかりましたが、サブクエストで5時間ほど寄り道したので丁度20時間ですね。

FFシリーズと言えば壮大なストーリーも見どころの一つですが、それがあっさりしているのはシリーズファンにとっては残念かも知れません。

ただ、昔のFFもクリア時間は20~30時間程度だったんですよね。最近の作品が60時間ぐらい普通にかかるようになったってだけで。

※後にDLCでストーリーが追加されたので、それらを含めれば従来シリーズと同程度のボリューム感だと思います。

10. ストーリー中盤以降は一本道

ストーリーを大体50%ぐらい進めると大陸の外に出るのですがそこからは一本道です。最初1本道で後半に自由度が増したFF13とは逆ですね。

一本道ではあるものの、宿泊施設から力を使って「過去に戻る」事が出来るので、ストーリーを進めるのに飽きたり、資金集めや育成がしたくなったら過去に戻ってオープンワールドを楽しむことができます。

11. プレイヤーへの嫌がらせとしか思えないチャプター13

ネタバレはしませんが、チャプター13(13章)では行動制限のある縛りプレイを強制されます。

縛りプレイなのでストレスがたまりますし、無駄に長く薄暗いダンジョンをひたすら歩きます。それが1時間から2時間ぐらい。これを楽しいと思うプレイヤーはいないでしょう。あまりにしんどくて途中で止めようと思ったぐらいでした。

製作スタッフはきちんとテストしたのか疑問です。テストしてたら「さすがにこれは長すぎでは?」「これは楽しくない」という声が上がるはずなんですよね。明らかにテスト不足か、ディレクターのわがままが優先されたのかのどちらかでしょう。

※アップデートでチャプター13はだいぶ遊び易くなったようです。

12. 空は飛べても山には着陸出来ない

事前情報が出てるので書きますが、サブクエストを進めると車は改造して空を飛べるようになります。

これ自体は嬉しいんですが、残念なのが着陸できるのは車が走れる道路のみなんですよね。だから、飛べると言っても行動範囲が広がるわけではなく、山頂や建物の上に着陸することも出来ません。

広大なマップを作っても移動できなければ「ただの飾り」でしかないと思います。

13. 魔法を使うのにも一苦労

FF15では魔法を使う為にフィールドを歩いてエレメントを収集する必要があります。つまり、魔法は消耗品で宿で寝ても回復することはありません。

エレメントはいろんなところで収集出来ますし時間経過で復活もします。ですが、移動にとにかく時間がかかるのがFF15なので魔法も容易に使えません。

14. とにかく軽過ぎる主要キャラクターの行動

とにかく主人公や仲間の行動が軽いんですよね。

例えば、ある程度ストーリーが進むと父親の仇でもある帝国に車を盗まれるんですが、それを奪還する為に命がけで帝国基地に潜入するわけです。

私は「たかが車一台の為に命をかけるの!?」と思ってしまいました。今は亡き父親が乗っていた車だから思い入れもあるかも知れませんが、そういう描写が皆無なのでとても違和感のある行動だと感じたんですよね。

また、仲間一人のグラディオラスが一時的にパーティーから離脱し少ししてから再会するのですが、「そんな理由かよ!!」とツッコミを入れたくなる状況での再会だったんですよね。「深刻な状況に置かれている王子の警護を放り出してまでやることなの?」と疑問に思ってしまいました。

15. バグが多い

発売初日から大型パッチ(修正ファイル)が配信されましたが、なかなかのバグの多さです。

多いのがキャラクターが挙動不審になるバグですね。

あとはサブクエストの開始地点に行っても何も起きないというバグにも遭遇しました。笑えるバグならまだしも、進行不能になるバグは勘弁してもらいたいです。

また、バグではないですが全体的に調整不足な感じがするんですよね。カメラワークだったり、画面の切り替えのテンポだったり、戦闘バランスだったり、シナリオ面だったり、改善すべき所はまだまだあったと思うんですが、これ以上発売延期出来ないから「とりあえずリリース」した感じがしてしまうんです。

おわりに:とりあえず無難には楽しめる

10年かけて制作したのに2、3年で作った海外ゲームより劣って見えるのは残念な所ではありますが、今のところは無難に楽しめていますね。

ただ、定価9,504円の価値は無いと思いました。完成まで10年かかったわけですから、この価格設定は仕方ないのかも知れませんが、価格と内容があまりにも不釣り合いです。

他の人のレビューによると「問題なのは後半から」らしいですから、クリア後のレビューは今回よりも酷い事になるかも知れません。

発売初日で500万本売り上げたという事でスクエニ的には大成功なんでしょうけど、ユーザー目線で考えてもらって、ここで挙げた様な問題箇所をアップデートで改善していってもらいたいですね。

最新作、FF16のレビューや考察記事も投稿しています。興味がある方は読んでいただけると嬉しいです。

【FF16を深く知る】FF16のレビュー、評価、考察記事まとめ

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