【評価・レビュー】脳汁止まらん!CONTROLの特徴8つ徹底解説
最初に言います。2019年のゲームオブザイヤー候補にも挙げられた注目作『CONTROL』をまだ遊んでいないなら遊びましょう。それだけの価値がある作品です。
CONTROLは超能力を駆使したアクションゲームでかつてないほどの爽快感があります。それだけでなく、まるで夢の中にいるような奇妙な世界観と考察しがいのある高いストーリー性がとても魅力的な作品だと思いました。
というわけで今回はCONTROLの良い部分、悪い部分を含めた特徴を徹底的に解説していきます。なお、今回は日本語PS4版をプレイした感想となります。
この記事の目次
CONTROLの特徴8つを徹底解説!【良い点・悪い点】
CONTROLをレビューするにあたって、以下の8項目に分けて解説していきます。
1. 脳汁が溢れ出るリアリティのある破壊表現
『物理演算により行われるリアリティのある破壊表現』、CONTROLの魅力の半分はここに詰まっていると思います。
ありとあらゆるオブジェクトが物理演算で壊れていくので、今までのゲームとは違ったリアルな爽快感が感じられるんですよね。もうそれは脳汁だだ漏れですよ(笑)
例えば、こちらの動画見ると分かりますが、木製の棚を銃で撃つときちんと撃った位置を基点に壊れるんですよね。同時に棚に乗ってる本もバラバラと崩れ落ちていきます。他のゲームでも物理演算は使われていますが、ここまで細かく再現されているのはCONTROLぐらいでしょう。
「壊れると言っても一部だけでしょう?どうせほとんど壊せないのでは?」と思うかも知れません。実際そういうゲームは多いです。
しかし、CONTROLではほとんどのオブジェクトを破壊可能です。もちろん、開発予算の都合もあるので全てではありませんが、「これが壊せたら気持ち良さそう!」というものは一通り壊せてしまうので、最高にカタルシスを感じることが出来るんです。
以下の動画では柱や壁までも破壊しています。最高に気持ちいいです(*‘ω‘ *)
一方で、かなり負荷のかかる処理をしているので、オブジェクト量が増えてくると処理落ちして動作が重くなる事がそれなりにあります。ただ、上の動画ぐらいであれば処理落ちはしません(PS4 Proではない通常のPS4でプレイ)。
「オブジェクト数を制限して処理落ちしないように調整する」という選択もあったとは思いますが、『大量のオブジェクトの破壊』は本作の醍醐味だと思うので、今のような形で発売されたのは個人的には良かったと思います。
2. 操作性に優れたガンシューティング&超能力アクション
CONTROLはガンシューティングと超能力を使ったアクションといったゲーム性となっていますが、これが前述した破壊表現と相まって楽しいんですよね。
ガンシューティング部分ではエイム補正は少なめですが、銃のブレはほぼ無いので初心者でもガンガン撃っていける仕様になっています。また、腰撃ち(銃を構えないで撃つ)が強いですね。腰撃ちはキャラクターの向きに関係なく画面中央を狙う仕様なので、遮蔽物に隠れながらの射撃がかなり強く、立ち回り方さえ覚えれば初心者でも比較的安全に攻略可能です。
超能力アクション部分は「近接攻撃」、「投擲」、「シールド」、「ダッシュ」、「浮遊」といった要素を組み合わせて立ち回ることになります。投擲による攻撃は非常に強力でシールドを持った敵には特に有効です。
銃および超能力は使い過ぎるとクールタイムに入って一定時間使用不可能になってしまいますが、銃と超能力を交互に使うことでクールタイムを感じさせないように工夫されているのが良かったです。
私はあまりアクションが得意ではないので遮蔽物に隠れて堅実に戦うプレイスタイルでしたが、アクションが得意な人は「ダッシュ」や「浮遊」を駆使してアクロバティックに戦うことも可能です。戦い方に幅があるのはアクションゲームとして優れていると思いました。
3. 育成・強化のしがいがある手応えのある難易度
CONTROLには育成・強化要素もあります。
内容としては他のゲームでよく見る『スキルツリー』と『パーツ(MOD)による強化』ですね。パーツにはレアリティがあり簡単なハクスラ要素があります。
これらは特別優れた要素ではありませんが、本作は敵が結構手強いので育成・強化が生きてくるんですよね。1段階強化しただけで結構な成長を実感出来るのでバランス調整が絶妙だと思いました。
よく死ぬのにローディングが長い…
また、「敵が手強い」と言いましたが、敵が強いというよりも自キャラが撃たれ弱いんですよね。HPを強化したり立ち回り方を覚えることで死に難くなりますが、序盤は割と死ぬと思います。また、一部のミッションなんかもよく死にます。
その際に気になるのがリトライ時のローディング。結構長めなんですよね…(30~60秒ぐらい)。さらにリスポーン地点が遠かったりすると結構ストレスです。それが嫌で極力死なないように地味な立ち回りをしてしまうのが少し勿体ないと思いました…。
と言ってもクリアまで10回程度しか死んでいないので、「死にゲー」と言うほど難しくはないのですが、アクションがかなり苦手だったり、敵陣に突っ込むプレイスタイルの人はもっと死ぬと思うので、そこは覚悟しておいた方が良いかも知れません。
4. 寝ている時に見る夢のような奇妙な世界観
奇妙な世界観も個人的には大ハマりですね(*’ω’*)
子供の頃にこんな夢を見ませんでしたか?
「家に帰りたいのに同じ場所を延々とループして家に着かない…」
実際にそういう場面があるわけではありませんが、感覚としてはそれに似ているんですよね。寝ている時に見る不吉な夢をゲーム化したような感じです。他の作品に例えるならテレビドラマ『世にも奇妙な物語』にも似ています。
確実に好みが分かれる世界観ですが、好きな人は本当にハマると思います。
5. 複雑に入り組んだ迷宮の様なフィールド
CONTROLは『オールデスト・ハウス』と呼ばれる連邦操作局の本部が舞台となっています。なお、連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation, FBI)ではなく連邦操作局(Federal Bureau of Control, FBC)が正しい表記です。
一見すると警察組織の施設といった見た目なんですが、ところどころが異空間化していて巨大な迷宮のようになっています。他の作品だと『ペルソナ』もそんな感じですね。
本編をクリアするだけでは行かないエリアも多く、収集要素も多いので、クリア後もじっくりと探索し甲斐がある作りになっているのは良かったです。
ちなみに、本作のマップ機能は飾りです(笑)
部屋の位置関係や大まかな地形は分かるようになっていますが、複数の階層が重なるように表示されているので「行けると思ったら別の階層だった…」ということが多発するので、マップの意味を成していないんです。
ただ、これは意図的なものだと思います。マップを分かり難くすることで奇妙な世界観を表現出来ていると私は感じました。他のゲームだと道に迷うとストレスになるんですが、本作ではそのおかげでストレスではなく納得感があるんです。
6. 今時めずらしいプレイヤーを突き放した手探り感のある謎解き
CONTROLは最近のゲームと比較すると不親切な作りになっています。
例えば、他のゲームであればマーカーで示された所に行けば済むところを、CONTROLではザックリと施設名だけを示し、その施設の中にあるピンポイントな目的地はプレイヤーが自分で探す必要があります。
また、CONTROLでは謎解きが意外と多くあります。これも他のゲームではお膳立てされていて簡単にクリア出来るようになっていたり、苦戦しているとほぼ答えに近いヒントが出るのが一般的です。それに対しCONTROLはプレイヤーを突き放したものが多いんですよね。
よって、プレイヤーが自分で考え謎解きをする必要があるので、しばらく頭を悩ませる箇所がいくつかありました。ただ、謎解きのヒントはその部屋の必ずあるので、無駄な行き来をする必要が無いという点では親切ですね。
謎解きのヒントはインタラクト出来るわけではなく何気ないオブジェクトに隠されているケースがほとんどなので、『自分の目で周囲をよく観察して仮説を立てる』という事が重要になっていて、遊んでいて意外と新鮮に感じました。
なお、謎解き自体は小学生でも解ける簡単なものですが、プレイヤーのきちんと頭を使わせる点では手応えが感じられ楽しかったですね(*‘ω‘ *)
7. 世界観を堪能するための豊富なドキュメント
CONTROLではフィールドの各所にドキュメントが散りばめられており、そのおかげで非常に探索のしがいがあるんですよね。そして、その数が膨大なんです。アクションゲームとしては最多レベルでしょう。
ドキュメントにはいくつかの種類があり、メモ、手紙、報告書、映像資料など様々ですが、どれもがどこか奇怪なんですよね。
特に報告書は『SCP』を臭わせるテイストで書かれているので、そういう世界観が好きならガッツリのめり込むと思います。「SCPって何??」という人は以下の記事で説明しているので参考にしてみてくださいね。
ストーリーには直接関係ないドキュメントも多いですが、一つ一つ読んでいく事でCONTROLの奇妙な世界観が分かってくるので、それが楽しくてついつい読んでしまうんですよね(*‘ω‘ *)
8. 日本語ローカライズは改善の余地あり
個人的にCONTROLはほぼ非の打ち所が無い作品だと思うんですが、日本語ローカライズに関してはイマイチだと思いました。
まず、日本語吹き替えが無いのは残念だと思いましたが、GTA5のように操作中に会話が進行するようなことは無いので、そこは親切な作りになっていると思います。ただ、字幕の切り替わりがやたらと早い時があってセリフを読み飛ばしてしまう事があるんですよね…。
また、字幕に語訳があったり一部のドキュメントが見切れてしまっているものがありました。こういったケアレスミスをちらほらと見かけるんですよね…。
ただ、翻訳は直訳ではなく細かなニュアンスは表現されていると感じました。そこは良かったと思います。例えば、サイドミッションに『酷い有り様ダ:ゴミを燃やセ』というものがあるんですが、奇怪な表現をする為に語尾にカタカナを用いているのは直訳ではない証拠です。
ケアレスミスが多いのは残念ですが、おそらく目立つものはアップデートで改善されていくと思うので、気長に待ちたいと思います。
CONTROLの得点
※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。
項目別評価
- グラフィックス ☆☆☆☆☆
- パッと見は並み程度のグラフィックだが物理演算を駆使した破壊表現は唯一無二!
- サウンド ☆☆☆☆★
- 日本語吹き替えが無い事だけが勿体ない。
- 熱中度 ☆☆☆☆☆
- クリアまで没頭してしまうゲーム性と世界観
- ボリューム ☆☆☆★★
- メインストーリーは十数時間でクリア出来るボリュームで短め。サブクエやドキュメント収集をすればそれなりに長く楽しめるが、それでも他の作品と比較するとボリューム不足感は否めない
- 遊びやすさ ☆☆☆★★
- 最近のゲームの中では珍しいプレイヤーを突き放す不親切さ。だがそれが良い。好みは間違いなく分かれるけど。日本語訳で明らかなミスがチラホラとあるのはマイナス。
CONTROLはどんな人にオススメか?
というわけでCONTROLのレビューをしてきましたが、最後にCONTROLがどんな人にオススメかをまとめていきます。
- 破壊表現にこだわったド派手なアクションが楽しみたい
- 手応えのある難易度のガンシューティング・超能力アクションを楽しみたい
- 奇妙な世界観を体験したい
- 豊富なドキュメントでじっくりと世界に浸りたい
といった人にCONTROLは非常にオススメです。
また、本作では敵陣に突っ込んで無双しようとするとかなり難しく感じますが、遮蔽物に隠れながら慎重に立ち回れば比較的に簡単になります。要するに、プレイスタイルを変えることで初心者から上級者まで楽しめるゲームバランスになっているんです。
また、ドキュメントの豊富さですね。アクションだけでなく読み物としても楽しめる一つで二度おいしい作品となっています。
日本語ローカライズの不十分さは残念なところがありますが、それを除けば今年のTOP3に入るレベルの名作だと思いました。海外でゲームオブザイヤーにノミネートするだけあります。
世界観からしてハッキリと好みが分かれる作品ですが、ちょっとでも気になったという人は一度遊んでみる価値ありですよ(*’ω’*)
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超ド派手な超能力アクションCONTROLのレビュー記事を投稿しました。アクションの楽しさだけでなく奇妙な世界観がたまらない名作です(*’ω’*) #CONTROL
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