【評価・レビュー】ウィッチャー3が世界400万人に評価される6つの理由と1つの欠点
5月21日に発売された『ウィッチャー3』というゲームを知っていますか?おそらくほとんどの人が知らないでしょう。私も知りませんでした。それもそのはず、前作、前々作はPC、Xbox向けの作品でPS4、PS3では発売されていなかったんですよね。
ざっくりとプレイした感想をまとめると、あらゆる面で衝撃的な作品だと感じました。特に国産RPGばかりをプレイしている人にとってはRPGの概念が変わるぐらい革新的なゲームだと思います。
この記事の目次
ウィッチャー3はどんなゲーム?
一言でいえば、広大な『オープンワールド』で繰り広げられる『重厚なストーリー』と『自由度』が魅力のダークファンタジーRPGです。完全にお一人様用のゲームです。ちなみに18歳以上対象のゲームなので18歳未満の人は帰りましょう。
発売から1か月経っていないにも関わらず400万本を世界で売り上げました。開発費には40億円かかっているとのことですが、発売初日の売り上げだけで回収してしまったそうで、その人気ぶりにはただただ驚くばかりです。
前作未プレイでもOK!
ほとんどの人はいきなりシリーズ3作目からのプレイということになってしまうんですが、「前作遊んでなくても大丈夫?」という心配がありますよね。でも大丈夫です。前作プレイが必須ならいきなり3作目をPS4で発売したりしませんから(笑)ちなみに私も今作からのプレイです。
というわけでここからはウィッチャー3の6つの魅力・特徴を紹介していきます。
1. 超ボリュームのストーリーと分岐と自由度!無数の選択が運命を左右する、まさに現代版『ロマサガ』
ウィッチャ-3の一番の魅力がストーリーのボリュームと自由度なんですよね!ホント多すぎるくらいに多いです。
基本的には「龍が如く」のようにメインクエスト(メインストーリー)とサイドクエストに分かれていて、それぞれを好きなタイミングで進めることが出来るんですが、「龍が如く」と違いメインクエストもサイドクエストもクオリティに差が無いということなんです。もちろん良い意味で。
「龍が如く」のサブストーリーはメインストーリーに比べると演出がチープですが、ウィッチャー3は両方ともメインストーリーの品質なんですよね。おかげで温度差がないので感情移入を妨げることが無いんです。常にメインをやってる感覚です。
そしてシナリオの分岐の多さと選択の重要性。ホントこれはスタッフ頑張ったと思いますね。ほとんどのシナリオに分岐があって結末も変わります。また、サブクエストでの選択がメインクエストにも影響したりもします。
中でも注目すべき点は仲間の生死に関わる選択もあるということです。スーファミ時代の名作『ロマンシング・サガ(ロマサガ)』で仲間を殺して武器を奪うという選択がありましたよね。ああいうダークな選択がウィッチャー3には多いんです。良かれと思ってやったことが殺し合いを引き起こしたり、絶望し首を吊ったり。。。急に思わぬ事態になったりする事もあるので目が離せません。
ウィッチャー3はロマサガのようなフリーシナリオを謳っているわけではありませんが、シナリオをやるやらないも、会話での分岐も自由ですから、ロマサガ感が強いんですよね。もし、PS4でロマサガが発売されるならこういう感じになるんだろうなと思わせてくれるのがウィッチャー3なんです。
↓PS2でリメイクされたロマサガ(通称ミンサガ)も良いゲームですよ(プレミア価格になってしまっているけど・・・w)。
2. 自然の雄大さが美しいグラフィックとリアルなサウンドが凄い
ゲームをプレイしてまず目に飛び込んでくるのが美しいグラフィック。オープンワールドに構築された広大な街並みも美しいけど、一番注目すべき点は自然の美しさなんですよね。
森林に覆い茂る草木の密度は今まで見たことの無いレベルですし、植物の種類が多くてとても賑やかなんですよね。そして強風が吹けば草木が思い切り”しなる”んですよね。
そしてサウンド。これもまた自然の音が凄いんです。風量に応じて環境音が変わるんですよね。例えば、そよ風なら草木がサラサラと静かに音を立て、嵐のような強風であれば木がしなりメキメキと音を立てるんですよね。
ここまで自然にこだわった作品は他に無いと言っても過言ではないくらい力が入っています。必見です。
3. 規制ほぼ無し!容赦ないゴア(グロテクス)表現!
ウィッチャー3はゴア表現も気合が入ってます。これまでのPS4、PS3では見ることが出来なかった表現が見事に実現されています(上の画像はPS4日本語版のもので規制は入っていますがそれでもこの表現!)。とりあえず動画を見てもらった方がより一層過激さが伝わるかと思います(苦手な方は閲覧注意!!)。
PS4の日本語版の動画がなかったのでPC版のものですが、同じ様にPS4日本語版でも胴体を真っ二つに切断したり、腕が飛んだり、更には爆薬でバラバラになるといった人体欠損表現が再現されています。こういった表現の有無で爽快感がだいぶ変わってくるのでメーカーはかなり頑張ったと思いますね。
ただ、完全には規制無しとはいかないようで、PS4日本語版では断面が赤く塗りつぶされてレバ刺しのような質感になっています(と言ってもPC版も大差無い様に見えますけどね)。ちなみに、モンスターの欠損表現は規制無しです。
あとエロ表現の規制はしょうがないって感じですね。女性キャラは全員下着を着用してます。完全に後付けなので下着というよりボディペインティングみたくなってますけどね(笑)
4. 操作性はダークソウルやブラッドボーン風で戦略性あり!
ウィッチャー3の戦闘システムは比較的アクション性が高いものになってます。キー配置こそ違いますが敵の行動を読んで攻撃を仕掛ける感じはダークソウルやブラッドボーンに通じるものがあります。
ただ、アクション性やレスポンス性はダークソウルやブラッドボーン程ではなく、例えば、敵との距離が離れている時に攻撃ボタンを押せば、自動的に「敵に駆け寄る」という動作が行われた後に攻撃するといった感じです。
また、ダークソウルよりも魔法の存在が重要ですね。攻撃のモーションが遅めなので物理攻撃だけだと反撃をもらいやすいので魔法で牽制して斬るというのが基本です。
癖はありますが操作に慣れてくると楽しいですよ!
5. 収集・探索も超ボリューム。終わりが見えない
ウィッチャー3では購入する以外にも錬金術などを使いアイテムや装備を作る事が可能です。
当然、アイテムを作るには様々な素材が必要になるわけですが、そのバリエーションがとにかく多いんですよね。素材は敵を倒したり、動物を狩ったり、植物を採取したり、民家から盗んだりすることで手に入れます。また、素材以外にもアイテムを作る為の設計図も各地で入手することになるのでコンプリートにはかなりの労を要します。
また、各地には魔物の巣窟や盗賊のアジトがあり、それを壊滅させ財宝を手に入れたり、強力なモンスターを討伐し報酬を手に入れるといった楽しみもあります。
オープンワールドと言うと、その広大なフィールドを「もてあます」作品が多いですが、本作では無駄なく使えてる感じがしますね。「探索」が肝であるRPGというジャンルと上手くマッチしているんでしょうね。
6. クオリティの高い日本語吹き替え!
意外と地味に嬉しい日本語吹き替えがウィッチャー3には有ります。結構吹き替えのない海外ゲームって多くて、「ゲームは楽しいけどストーリーが追えない」ってことが多いんですよね。特にアクション系のジャンルだと字幕を見ている暇が無いってことも珍しくないですよね。
最初に言いましたがウィッチャー3のシナリオのボリュームは相当多いのにフルボイスなんですよね。しかも、かなりクオリティが高くてまるで出来の良い映画を見ている気分になります。
不親切さが唯一の欠点
ウィッチャー3は基本的には物凄く魅力的な作品なんですが、勿論欠点もあります。メニュー周りや操作性に少なからず問題があるということです。
まず最初に、システムが結構複雑なのにオンラインマニュアルが無いんですよね。おかげでダウンロード版を購入した私はストーリー中盤ぐらいまでシステムをよく理解しないで遊んでいました・・・(笑) ちなみにパッケージ版は分厚い説明書が付いてきます。なのでウィッチャー3を購入するのであればパッケージ版がオススメです。
あとはメニュー画面のUIが使いにくいですね。膨大なアイテムを管理しにくいです。一応、「装備品」、「道具」、「錬金術素材」、「クエスト用アイテム」、「雑貨」といった具合に分かれているもののソート機能を充実させるなりして欲しかったですね。
あとは妙にリアルさを追求しているので、ピタっと立ち止まれないことが原因でアイテムを拾い難かったり、超人的な主人公であるのにもかかわらず建物の屋根ぐらいの高さから落ちれば死んでしまうんですよね。慣れればなんて事はないんですがストレスになる部分なので改善して欲しいですね。
追記:
アップデートで不具合や遊びやすさはだいぶ改善されたようです。
ウィッチャー3の得点
※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。
項目別評価
- グラフィックス ☆☆☆☆☆
- 文句なしのグラフィック!結構前に発売した作品なのにFF15よりも美しい!
- サウンド ☆☆☆☆☆
- 斬撃の金属が擦れる音や、風に揺れる木々の環境音など非常にリアリティがある。日本語吹き替えも完璧!
- 熱中度 ☆☆☆☆★
- RPGとしての出来が非常に良いので時間を忘れ進めたくなる。ただ、敵のレベルが自分より高いと異常に固いのは気になる。
- ボリューム ☆☆☆☆☆
- これほどストーリーのボリュームがあるゲームは滅多にない。しかも一本道ではなく細かく分岐してエンディングにまで影響してくるのは驚き。
- 遊びやすさ ☆☆☆☆★
- 基本的には良好な操作性だが、メニュー画面のもたつきや、キー入力からワンテンポ遅れて反応するキャラクターには慣れが必要。ただ、アップデートで色々と改善している模様。
欠点はあるが世界水準を堪能するにはウィッチャー3は最適!
ウィッチャー3の魅力をまとめると、
- 国産RPGには無い、果てしなく広大なスケール感
- 国産ゲーでは不可能な、目を覆いたくなる容赦無いゴア(グロ)表現
- 遊び尽くせないほどのボリューム
- まるで自分がゲームの世界の一員であるかのような選択の自由度
- 日本じゃ限界ギリギリのエロ描写
こんな感じでしょうか。
よく、前評判だけは高くて実際に発売したらイマイチだったというゲームを耳にするかと思いますが、ウィッチャー3は前評判も発売後の評価も高いんですよね。世界中のユーザーが「期待通り」と太鼓判を押している貴重な作品です。
不親切さや遊び難さはあるものの、様々な魅力が詰まったゲームだと思います。「じっくり腰を据えて本格的なRPGをやりたい」という人にはとてもオススメできる作品です。是非遊んでみてくださいね!
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