東京都新宿区の路上で、タクシー運転手がハトを轢き殺したで逮捕・実名報道されたことが話題になっています。
注目されている投稿をいくつか紹介します。
タクシー運転手が新宿でハトを轢いて逮捕！
罪は罪なのは分かるが、実名報道なのか…pic.twitter.com/B8jxvORPY6
— インフルエンサー紹介BOT (@modelkidori) December 5, 2023
通報者ヤバすぎない❓
— えるいー@海LE装備、源文自衛隊装備 (@erui_LE) December 5, 2023
新宿区の路上でハト1羽を轢いたとして新宿署が鳥獣保護法違反で逮捕したタクシー運転手を実名報道
その状況はまさに虚構新聞実写版
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24時間テレビの着服TVマンは実名報道なし
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いじめ自殺女子生徒に天寿全うと表明した校長の実名報道なし pic.twitter.com/QfHxLpSkhu— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@GTT214) December 5, 2023
といった感じで、逮捕・実名報道を疑問視する声が非常に多いです。
しかし、私の見解は、結構な重大事件であり、逮捕・実名報道は妥当だと考えます。
今回はこの件について自論・見解を述べていきます。
この記事の目次
ハトを轢き殺したタクシー運転手を擁護する声が多数
逮捕されたタクシー運転手の小沢敦史容疑者は容疑を認め、「道路は人間のもので避けるのはハトの方だ」と主張しているようです。
冒頭でもいくつか投稿を紹介しましたが、SNS上の8～9割ぐらいの人がタクシー運転手を擁護している感じですね（度合いは様々で、全面擁護もあれば、やんわり擁護もあるといった感じ）。
擁護の声をいくつか紹介します。
- 「都内はハトが多いから仕方がない」
- 「教習所で動物が現れても避けたりブレーキを踏まないと習った」
- 「逃げないハトが悪い」
- 「これで捕まるなら逮捕者続出する」
というように理由は様々です。
これらの意見は状況次第では一理あると思いますが、今回の事件はその『状況』なのでしょうか？
もし、信号で停止中、犬や猫が横断してたら加速して轢きますか？
警察発表によると、小沢容疑者は、停止線の先頭で信号待ちをしていた際、青信号に変わって急発進し、前方の直線道路上にいた数羽のハトに突っ込んだとのことです（時速60キロで突っ込んだ模様）。
» ハトひき殺した疑い、運転手逮捕 「道路は人間のもの」と供述｜共同通信
つまり、これは事故ではなく故意による殺害なんですよね。
これを、犬や猫に置き換えて考えてみてください。
- 信号で停止中、犬（猫）が道路を横断しているのを発見
- 信号が変わった途端、犬（猫）を目がけて時速60キロまで急加速
- 犬（猫）を轢き殺す
- 「避けなかった犬（猫）が悪い」と発言
結構狂気的だと思いませんか？
道路を横断する動物が邪魔に感じるのは仕方ないにしても、急加速してまで轢く人はそうはいないはずです。
急に飛び出してきた動物を不可抗力で轢いてしまうのと、狙いを定めて故意に轢くのとでは全然違うわけですからね。
故意に愛護動物を殺害すれば法で罰せられる
令和2年6月1日から改正「動物の愛護及び管理に関する法律（動物愛護法）」が施行され、愛護動物への虐待行為の罰則が強化されました。
愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科せられます。また、愛護動物を虐待又は遺棄した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
ハトも愛護動物に含まれる為、法的責任が問われることになります。
なお、以前は動物の殺害を『物損事故』として扱ってきましたが、これはそうした方が罰則が重いからです。今回の法改正で動物愛護法の罰則が強化されたので、動物愛護法違反として罰せられるケースが増えるかと思います。
今回の件を軽視すれば重大事件にも繋がりかねない
今回の件は、不可抗力による事故ではなく、「ハトが邪魔だから」という身勝手な理由で殺害したわけです。
もしこれが容認されれば、「野良猫が邪魔だった」という理由でナイフで殺害することも容認されます。凶器が車かナイフかの違いであって、やってることは同じですからね。
というように、身勝手な理由による殺害が軽視され容認される風潮が広まれば、より過激な事件が頻発する原因になってもおかしくないわけです。動物だけでなく人間も標的になる可能性も十分に考えられますからね。
殺害が『故意』である以上は、模倣的犯行を抑止する為にも実名報道も致し方ないと思います。
SNSにはニュースの詳細を確認しないで発言する人が多過ぎる
今回の事件でタクシー運転手を擁護している人が多いことは、先ほど言ったとおりですが、事件の詳細を知った上で擁護する人はほとんどいないと思います。
だいぶ周知されている事ですが、SNS民はニュースの詳細を基本的に読まないんですよね。つまり、100文字程度の投稿文だけ読んで内容を判断しているわけです。
だから、常識的に考えれば擁護しない事件でも、擁護する人が多発してしまうという事なんだと思います。
詳細を知るかどうかで印象が180度変わる事件もあります。つまり、詳細を知らずに間違った解釈で拡散することは、デマを拡散しているのと同じなんです。実際、それで裁判沙汰になった事例もあったりするので気を付けましょう。
クルマをなるべく高く売却したいなら…
