X(旧ツイッター)のイーロン・マスク氏が、『Xを完全有料化に移行する』という旨の発言をしたことが報道されて話題になっています。
デマという情報もありますが、 ITmedia NEWSの下記の記事では、イーロン氏の発言をそのまま記載しているので、どうやら事実なようです。
イーロン・マスク氏は9月18日(現地時間)、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とのライブストリーミングの対談で、「we’re moving to having a small monthly payment for use of the X systems.(Xシステムの月額使用料を少額課金する方向に移行している)」と語った。
イーロン・マスク氏、X(旧Twitter)を有料化する「方向に移行中」と語る| ITmedia NEWS
私を含め、無料の現状に満足しているユーザーにとって、完全有料化のメリットは無いですが、その前提の上で、Xを完全有料化するメリット・デメリットを解説していきたいと思います。
この記事の目次
X(旧ツイッター)を完全有料化するメリット
スパムボット対策になるかも?
まず、イーロン氏が「It’s the only way I can think of to combat vast armies bots(大量のbotと戦うために思いつく唯一の方法だ)」と主張しているように、スパムボット対策に一定の効果があることは間違いないでしょう。
確かに、Xにおけるスパムボットは目に余るものがあり、例えばトレンドタグや人気ツイートのリプライには大量のスパムボットで溢れています。
有料化すればスパムボットを運用するリスクとリターンが釣り合わなくなり、思い止まるケースも増えるはずです。
差別や誹謗中傷が減る
有料化すればクレジットカード情報等が必要となるため、個人情報を登録する必要が出てきます。
今までは『匿名だから』という理由で差別や誹謗中傷を行ってきた人が、個人情報の登録を必要とすることで、思い止まる可能性は十分に考えられますね。
ちなみに、匿名でもIPを開示すれば個人の特定は出来るので、今のままでも差別や誹謗中傷は法的処置の対象となりますが、それを知らずにやってる人が大半だと思うので、個人情報登録を明示化すれば改善するのは間違いないでしょう。
機能が向上し広告が減るかも?
ただ単に有料化するだけではユーザーの反発は計り知れないと思うので、何らかの機能向上だったり、広告数の減少といった措置はあるかも知れません。
ただ、これまでのイーロン氏の無茶苦茶な行動を見ていると、淡い期待になりそうではありますが…。
X(旧ツイッター)を完全有料化するデメリット
カード情報等の登録が必要となり、利用のハードルが高まる
完全有料化ということは、サブスクの支払いが必要になる為、クレジットカード情報等が必要になります。
既に、X プレミアム(旧ツイッターブルー)で課金を導入していますが、その例にならうと以下の方法で決済可能です。
- クレジットカード決済
- キャリア決済
PC版の場合はクレジットカード決済のみ対応なので、割とハードルが高いように感じますね。
ユーザー数、フォロワー数が激減
これまでこの規模のサービスが完全有料化するのを見たことが無いので未知数ではありますが、ユーザー数は半分以下、おそらく3分の1から4分の1になると思います。
当然、フォロワーも激減するでしょう。1000人のフォロワーが250人に減る可能性が普通にあり得るんですよね。
仲の良かったフォロワーとの別れ
付き合いが深いフォロワーがいる人も多いはずです。他のプラットフォームで繋がっているならまだしも、Xだけでの付き合いということもあるでしょう。
有料化に伴いその人がXを去ってしまったら、付き合いもそこで終わりなんですよね…。
金銭的な負担が増える
毎月の課金が負担になる人は少なくないと思います。
『少額課金』という旨の発言はしていますが、具体的な金額は明示されていません。
Xプレミアムが月額980円なので、おそらく月額480円ぐらいの価格設定になると思われますね。
一つ気になるのが複数アカウントを所持している場合の課金方法ですね。
多くの人が趣味アカ、仕事アカ、政治アカなんかを使い分けていると思うんですよね。
スパムボット対策という観点からすると、アカウント毎に課金される可能性が高いと思いますが、月額が大したことなくても総合的には結構な負担になりますよね…。
少額すぎる課金では本来の目的は果たせない
さきほど、月額480円ぐらいになると予想したわけですが、これまで無料だったものが無条件に月額480円になるのは高いと思います(年間5,760円ですからね…)。
現状の機能のまま有料化するなら月額100円ぐらいが妥当な線だと思いますが、それだとスパムボット対策にならない可能性が高いんですよね。
なぜなら、スパムボットは利益を得る為にやってるので、Xへの課金額よりスパム行為による収益のほうが大きければ抑止にならないわけです。
デマや陰謀論は無くならない
有料化で差別や誹謗中傷は減るはずですが、法に触れないものや個人を特定しないデマや陰謀論は無くならないでしょう。
完全有料化によるXの治安改善には限界があるわけです。
課金しないアカウントが抹消される可能性がある
「しばらく更新してないし、今後も更新する予定も無いけど、記録用にアカウントを残しておきたい」という人もいると思います。
完全有料化となればそういうアカウントが抹消されてしまう可能性があります。
さすがに、更新する予定のないアカウントに課金し続けるのもシンドイですし、かといってこれまでのツイートが抹消されたらツライですよね…。
X(旧ツイッター)の完全有料化を回避するには、反対の意思を示すことが重要
Xの完全有料化は決定事項ではないはずです。世間の反応を見てどうするか判断すると思われます。
Xもビジネスで運営しているわけですから、完全有料化で利用者が激減して利益が減っては元も子もないわけです。
完全有料化すれば、この前の騒動(表示規制と名称変更)に合わせてリリースされたメタ社の『Treads』に多くのユーザーが流れてしまう可能性が十分ありますからね。
なので、ユーザーが反対の意思を示し、イーロン氏に「完全有料化をすれば利益が減るな…」と思わせれば、完全有料化を諦める可能性は十分あり得るわけです。
あなたはXの完全有料化に賛成ですか?反対ですか?
ぜひ、あなたの意見を聞かせてください。