あなたは【選択制夫婦別姓】に賛成ですか?反対ですか?
今回はこの件について自論を述べていきたいと思います。
この記事の目次
そもそも選択制夫婦別姓とは?
選択制夫婦別姓とは結婚後でも夫婦の苗字を変えず、それぞれが異なる苗字を名乗る事が出来る制度です。
重要な点は【夫婦同姓】と【夫婦別姓】のうち、”好きな方を選択できる”という事です。
つまり、選択制夫婦別姓は特定の誰かが不利益を被るものではなく、より多くの人にとって最良の選択肢を与える制度なんですよね。
ちなみに、各社が世論調査を出していますが、賛成派が6割程度ということで基本的には賛成多数という事になります。なお、SNSの世論を見ると、夫婦別姓が”強制されると勘違い”している人も一定数いるので、実際は7割程度が賛成していると考えられます。
戸籍という日本の伝統が破壊されるから選択制夫婦別姓に反対?
日本の文化も知らず夫婦別姓等語るな!と思う方はRT#DOJ
武田氏「世界190ヵ国あるが戸籍のある国は7ヵ国しかない!結婚とは夫婦が一体となり子供を創り家庭を営み家庭を中心に社会を構成させる🇯🇵日本古来の考え!その伝統が🇯🇵日本人を2000年間幸福にしてきた!」#国民国家の為の政治を取り戻そう pic.twitter.com/lXKWo91ur0— FUKUDA MAKOTO 【DOJ🛡No.0001】 (@8ueBd6tf29iYRpZ) March 5, 2021
このように「日本の伝統である戸籍を破壊することになるから夫婦別姓に反対」という人が多数いるようです。
しかし、これは大きな間違いです。
たしかに、全国的な戸籍は西暦670年(庚午年籍)から始まり1000年以上の歴史があるものです。これが今日の戸籍制度の原型と言えるものです。
一方で、『夫婦同姓』は1898年、明治時代に施行された制度です。
つまり、『戸籍』そのものは長きに渡る日本の伝統ですが、『夫婦同姓』は後付けされた日の浅いルールでしかないのです。
反対派は選択制夫婦別姓を『伝統の破壊』と言いますが、その論に合わせるのであれば、1898年に後付けされた夫婦同姓制度も『伝統の破壊』という事になるわけです。
しかし、文化・伝統は時代に応じて変化するものです。
以下のサイトを見てもらうと分かりますが、戸籍も時代と共に変化していっているんですよね。長い年月をかけて今の形に辿り着いたわけです。そしてこれからも時代の流れて合わせて変化していくことは自然な流れですし、『伝統の破壊』でも無いのです。
選択制夫婦別姓になると離婚原因になったり、子供に悪影響?
反対派の意見の一つに「離婚原因になる」「子供に影響が出る」というものがあります。
世界で唯一『夫婦同姓』を採用している日本は、外国よりも離婚率が少ない国です。
日本の離婚率の低さは以下の9か国中2位となっています。
これが夫婦同姓のおかげなのかは分かりませんが、仮にそうだとした場合、離婚率の低さは必ずしも良い事とは限らないんですよね。
夫婦同姓は離婚するにも世間体を気にすることになります。つまり、夫婦仲が最悪でも離婚しないケースも多いということになるわけです。そうなると、子供は最悪の家庭環境で過ごすことになります。離婚率の低さは、子供に過酷な状況に追い込む原因になっている可能性もあるという事です。
また、夫婦別姓だと「子供の苗字はどうするんだ?」という意見もありますが、日本以外の国は夫婦別姓で問題無く機能しているので、海外を参考にすれば良いだけの話なんですよね。
すでに不利益を被っている人がいる以上、選択制夫婦別姓は必要である
選択的夫婦別姓が必要だと主張する人達。。。
⚠️『苗字を理由に離婚』🫢
なんかの遊びとかファッションみたいな感覚なのかな?😂
— 🇯🇵はじめ/元自衛官 (@xxhajixxx) March 8, 2024
といった感じで、苗字を理由に離婚する人を嘲笑する光景がSNSで見受けられますが、実はこれ、珍しくない症状なんですよね。
この女性は結婚後、苗字が変わってしまった事が理由で『適応障害と診断』されてしまい、離婚することになってしまいましたが、いわゆるマリッジブルーの一例と言えます。
結婚し苗字が変われば周囲との人間関係が変わってきますし、他所の一族の一員となるプレッシャーもあるわけです。
また、嫁入りすることは長年親しんだ苗字を捨てる事になります。
日本の伝統を重視する人なら分かると思いますが、苗字もその家系の伝統です。さらに言えば、1898年に施行された『夫婦同姓』よりもずっと長く続く伝統なわけです。それが結婚して失われる事になれば、ショックを受けるのもおかしくは無いはずです。
そういう人の為にも選択制夫婦別姓は必要だと言えるでしょう。
「夫婦同姓が嫌なら事実婚で良いのでは?」という意見の問題点
「苗字が変わるのが嫌なら事実婚にすれば良い」という意見もありますが、これには大きな問題がいくつかあります。
1つは国から子育て支援が受けられないという事です。
現在の日本では、国からの支援無しに満足な子育てを出来る家庭は多くありません。となると、少子化の加速に繋がるわけです。事実、日本の人口減少問題は深刻で、2100年には日本の人口は半分になると試算されています。
もう1つは子供が親無しになるという事です。
事実婚では、産んだ子供との関係性が戸籍に記されないのです。つまり、子供の為にも選択制夫婦別姓が必要という事です。