仮想現実というか、寝る時に見る夢を超鮮明にしたものが現実として体験出来るのがGear VRなんです。
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最近、サムスンのスマートフォン「Galaxy S7」のテレビCMで「予約するとGear VRがもらえる」というキャンペーンが期間限定で行われていたので、知っている人も多いかもしれませんが、早速買っちゃいました!Gear VR。
価格はおよそ15,000円。
PC向けヘッドマウントディスプレイの本命であるOculus Riftが10万円程度、VR未対応の旧世代機SONY HMZでも5万円程度(生産終了で高騰)するので、15,000円はかなり良心的な価格ですね。
パッケージと内容物はこんな感じです。
装着の負担を軽減する為なのか、材質はプラスチックで軽くチープな感じは否めません。ただ、これVR未体験の人にとっては言葉通り腰が抜けるぐらい凄いんですよね。
↓実際こうなります(これはGear VRではなくOculus Riftですが、Gear VRもOculus製品なので品質は保証済み)。
Шутник и Oculus Rift \ Oculus Rift Prank
別の動画も。
けしてこの男性が大げさなリアクションをしているわけではない事が分かりますよね。
こういった本物さながらの体験を擬似的に作り出すことをVR(ヴァーチャル・リアリティ)と言いますが、Gear VRの登場により、たったの15,000円で体験出来るようになったわけです。
この記事の目次
Gear VRの特徴。価格の理由はここにあり!
Gear VRの特徴は他の製品と異なりスマートフォンを利用するという特徴があります。
ざっくり説明すると、Gear VRの前面にスマートフォンをセットして、レンズを通してスマホの画面を見ることでVR体験が出来るという仕組みです(ただ、残念な事にGear VR はサムスンとOculusの共同開発なので、Galaxy S6、Galaxy Note5以降のサムスン製スマホでしか動作しません)。
ところで、
「レンズを通してスマホの画面を見るだけで15,000円!?高すぎでは?」
もしかしたらそう思うかも知れません。
実際、GoogleがCardBoard(ハコスコ)という類似品を出していて、たったの1,000円程度で購入できてしまうんですよね。
じゃあ、1,000円と15,000円の違いはどこにあるのか?
という事になりますが決定的に違う部分が有ります。
Gear VRにはCardBoardに無い以下の特徴が有ります。
- 加速度センサー、ジャイロセンサー、近接センサー等を搭載
- 高品質なレンズを搭載
- 専用アプリケーションが利用可能
もし、あなたのスマホが超高性能センサーを搭載しているならGear VRは不要かも知れません。
しかし、現在発売されているスマホのセンサーは良くて「そこそこ」です。
センサーの性能が十分じゃないと、体や頭の動きからワンテンポ遅れて画面に反映されてしまうんです。さらに性能が足りないとガクガクした動きにもなり、現実と映像にギャップが生まれ現実感が薄れてしまうんです。
Gear VRを利用することで体や頭の動きと映像をほぼ完璧にシンクロさせることが出来、その一体感が「まるでその空間にいるかのように錯覚」してしまうんです。
また別の言葉で例えるなら「寝てる時に見る夢を超鮮明にしたものが実際に体験出来る」まさにそんな感じなんですよね。
Gear VR 初体験:スマホのエンターテインメントをGear VRで新しく!
Gear VRを使えばインターネットブラウザすら未知の体験に
Gear VRでもネットサーフィンが可能なんですが、標準のスマホのブラウザが使えるわけではないので、Gear VR用のブラウザ「Samsung Internet」をダウンロードする必要があります(現時点ではGear VRを利用した状態じゃないとダウンロード出来ない、そして検索も出来ないのでしんどいです。改善してもらいたいですね…)。
出典:http://www.dream-seed.com/weblog/news/gear-vr-webvr-support
ブラウザを起動すると、あなたは上の画像のような「空間」に移動します。
画像だと絶対伝わりませんが、本当に自分がその空間にいるような感覚で、メニューやブラウザ本体は宙に浮いています。まさにSF映画で見かける未来的インターフェイス。もちろん、上下左右360度自由に見渡せます。
ブラウザ本体は体感的に映画館の大スクリーンに映し出されているような感じなので、ここでYoutubeを再生すれば映画館を独り占めできます。更には、表示方法を切り替えれば「360度自分の周りを囲うように動画を表示させる」という映画館以上の体験も可能です(設定自体は全動画で可能ですが、最適な表示方法はVR対応動画に限られます)。
ただ、VRは結構目や脳に負担がかかるので(解像度的な問題や、脳を騙して現実感を実現している為)、じっくり文字を読んだり、長時間利用するのには不向きですね。この辺は高性能化が進めば、より「自然」な体験が出来るようになり負担は軽減されていくはずです。
視力0.1までOK!メガネ無しで快適に見れる!
個人的に嬉しいと思ったのが目が悪くても見られるという事。
以前使っていた3D対応のソニーのヘッドマウントディスプレイ「HMZ」(レビュー記事はこちら)では、メガネ着用可能だったのですが、Gear VRではメガネ着用は不可能なんですよね。
「うわー、やられた。メガネ使えないのか・・・」
と最初は思っていたんですが、本体上部のダイヤルでピント調整が可能で視力0.1の私でも問題なく利用できました(HMZでもピント調整は可能ですがメガネは必須でした)。
また、HMZの時はどうしてもピントが微妙に合わなくて我慢して利用していたんですが、Gear VRはそんなことはありませんでしたね。装着も簡単で、スマホをセットするだけなので配線も不要です。手軽にサッと利用できるのはかなり有り難いと思いました。
ただ、機種によっては長時間利用が難しい
VRを利用するには高い性能を要求される為、発熱もしやすいです。
特にGear VRを利用できる最低ラインでもあるGalaxy S6では数十分もすれば本体はホカホカです。温度が高くなると動きがぎくしゃくしてくるので長時間連続で快適に利用できないのは残念な所。
しかし、最新機種であるGalaxy S7では発熱問題はだいぶ解消されてるみたいですから、そこまで気にする必要はないかと思います(むしろスマホよりも肉体的負担が大きいのでどちらにせよ長時間利用は出来ません)。
おわりに
そういえばこの間、Gear VRを装着したまま居眠りをしてしまったのですが、起きたら知らぬ間に映画館いて混乱しました(笑)
もちろん、実際に映画館にいたわけではなく、videoアプリの演出なんですが、これがまたリアルで、思わず座席の肘掛けに手を伸ばして「スカッ」とやってしまうんですよね(笑)
対応Galaxyを持っている人、これから機種変更を考えている人は是非一度体験してみてください。未知の体験過ぎて腰が抜けますよ!(笑)
また、予算と知識(PCの拡張含め20~30万円)があってより本格的なVRが体験したい人はOculus Riftもオススメです。
また、2016年10月にはPS4に特化したVRヘッドマウントディスプレイ「PlayStation VR」が発売されます。当然PS4はスマホよりも圧倒的に高性能なので、よりリアルなVR体験が可能です。更に周辺機器との組み合わせで別次元の体験が出来るようですよ。おそらく発売から数ヶ月は品薄で手に入らないでしょうから、今から予約しておいた方が良いかもしれませんね。