雑記
投稿日:2014年09月12日更新日:2018年02月07日

驚愕!人気作品の続編でもないDestinyが初日で530億円を売り上げた理由

当ブログでも先日紹介記事を投稿していますが、PS4・PS3向けに発売されたゲーム「Destiny」が初日売り上げだけで530億円を達成しました。売上本数でいうと700万本程度でしょうか。人気シリーズの続編なら分かりますが完全新作の新規の作品です。完全新作でこの売り上げは歴代最高とのことで、Destinyのキャッチコピーである「全てを超える」、まさにそのとおりになりましたね。

しかし、人気シリーズの続編でもない作品が初日だけでここまでの売り上げを記録したのは何故だと思いますか?「制作費(予算)が500億円と言われていたから?」たしかにその言葉に期待して購入を決めた人もいるでしょう。でも、そんな人は極一部です。何故ならいくら制作費を費やしてもゲームが面白くなるとは限らないからです。過去にセガがシェンムーというゲームを作り、その当時の最高額である70億円をかけて制作したことを大々的にアピールしましたが、ゲーム内容がイマイチで結局シリーズは完結することなくお蔵入りになったという黒歴史があります。

Destinyが発売初日だけで530億円を売り上げた理由

それでは一体Destinyがここまで売れた理由は何なのでしょうか?答えはこうです。

ベータテストで多くのプレーヤーが無料でプレイできたからです。

制作費500億円と聞けば購入とまではいかなくとも「無料ならちょっと遊んでみよう」と思うのが普通です。誰もがつまらないゲームを買って後悔したくないわけです。無料なら試さない理由はありません。ベータテストに参加したプレイヤーは463万8,937人。かなりの人数です。そしてその中の多くは「このゲームは面白い!」と思い見込み客になるわけです。しかも今はネットで情報がいくらでも拡散しますから発売前にも関わらず口コミにより「神ゲー」であることが確定します。これによりベータテストに参加出来なかった人も外れを引くリスク無く安全に購入できるわけです。そうしてDestinyはこれだけ売れたわけです。

このようにベータテストは不具合修正やユーザーの要望を取り入れる他にもマーケティング的な役割もあるということです。一見するとベータテストはメリットばかりのように感じますが大きなリスクもあります。そのリスクとは何でしょうか。

ベータテストをすることのリスク

ベータテストは一般的に一部機能や遊べる範囲は限定されますが数十時間以上普通に遊べます。そうしないとテストになりませんからね。「普通に遊べる」ということはベータテストとはいえゲームの出来があまりにも酷ければ発売前から「クソゲー」であることが確定します。口コミも広がります。Destinyのように何百万人もの人がベータテストに参加してるのに「クソゲー」であることが判明したら大打撃です。ベータテストしなければ100万本ぐらい売れた物がベータテストをしたことで1万本ぐらいしか売れないなんてこともあり得ます。

つまりベータテストをするなら一定以上のクオリティを持っていないと自分で自分の首を絞めることになるわけです。逆にDestinyがこれだけ大規模なベータテストをやったということは面白いという自信があったということです。

基本無料ゲームの課金システムとの違い

無料で遊ばせておいて後で課金させる仕組みといえば、「基本無料ゲーム」があります。多くのMMO RPGやスマホゲームが採用している仕組みです。

ベータテスト
  • ユーザーはゲームを面白いと感じれば購入する。
  • 制作側は購入してもらうためにより面白いゲームを作ろうと努力する。
基本無料ゲーム
  • ユーザーは他のプレイヤーより優位に立つ為、楽をする(レベル上げなど)為に課金する。
  • 制作側は面白さよりもどうすれば儲かるかを考えること注力する。

どちらもビジネスの観点で考えれば正しいことですが、やはりゲームは娯楽ですからいかにしてユーザーを楽しませるかがクリエイターとして正しい姿だと思います。

日本のゲーム業界はスマートフォン向けにシフトしていて「基本無料ゲーム」が主流になってきています。基本無料であっても利益を上げないとビジネスとして成り立たないわけですから、どうしても「面白さ <<< 儲かる仕組み」という図式になってしまうんですよね。

ただ、パズドラは例外で「基本無料ゲーム」でありながら面白さを追求し、その結果3000万ものユーザーを獲得しました。ユーザーが多ければ一人あたり課金額が少なくても運営が成り立つわけですから(パズドラなら皆が100円課金すれば30億ですからね)、儲かる仕組みなんて考えなくても面白さを追求すれば十分利益は出せるわけです。

PS4もWiiもDSも世界の家庭用ゲーム機のほとんどは日本製なわけですから、クリエイターはゲーム制作の原点に立ち返り、面白さを追及していくべきだと思います。

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