最近、『男女平等パンチ』という言葉が一部で話題になっています。
これは、「喧嘩などで女性が男性に暴力を振るった際、その反撃として男性も女性に暴力を振るう模様」を表した言葉です。
この言葉が話題になっている背景には、「男は殴れば逮捕されるのに女は逮捕されない!」という、一部の男性が抱えた不満が起因していると考えられます。
というわけで今回は『男女平等パンチ』について見解・自論を話していきます。
そもそも、男女平等パンチは男女平等ではない
男女平等パンチは男女平等とはかけ離れたものです。
次の映像を見てどう思いますか?(男女とも殴る光景が映されているので閲覧は自己責任で)
— 女の戦い💥Girls Fight👊 (@girls_fight3150) April 13, 2023
SNSではこれを『男女平等パンチ』と称していますが、全く男女平等ではありません。
なぜなら、暴力行為で男女平等を語ること自体がナンセンスですし、その価値観がアリだとしても体格差を考えれば全く平等ではないんですよね。
そもそも男女平等とは何か?
男女平等とは性差を埋めることを言います。
例えば、女性は力が弱いので重労働には不向きです。男性と同じ仕事をさせても十分な成果を出すことが出来ません。
男女平等に否定的な人は、「男女平等なんだから女も重労働をやれ!」と間違ったことを言います。性差があるので無理なものは無理です。
この場合、女性には力が弱くても出来る仕事を割り振り、十分な成果を出せるようにします。これが正しい男女平等です。
本当に、男は暴力を振るえば逮捕され、女は逮捕されないのか?
「男は殴れば逮捕されるのに女は逮捕されない!」という話がありまりますが、これは半分本当で、半分間違いです。
確かに、『女性による暴力行為は男性よりも逮捕されにくい』というのは事実だと思います。
しかし、これは力加減の問題でしかないんです。
先ほども書きましたが、女性は力が弱く体格も小さいので、ガタイの良い男性を本気で殴ったところで大きなダメージにはならないわけです。逆に、ガタイの良い男性が華奢な女性を殴れば、下手をすれば死にます。
先ほどの映像は、男女とも平手打ちを一発でしたが、男性は大したダメージはありませんが、女性は凄い勢いで吹っ飛んでいます。下手をすれば頸椎捻挫や脳震盪による後遺症が残るレベルです。
警察も暇ではないので、被害の小さなトラブルまでは動きません。同じ平手でも意識が朦朧としたり、顔がパンパンに腫れあがるレベルなら動きますが、ちょっと赤くなる程度ではいちいち介入しないのです。
他の例で言うなら、子供同士の喧嘩です。子供はちょっとした弾みで、取っ組み合いの喧嘩になることが多いですが警察は動きません。
逆に、女性でも子供に暴力を振るえば虐待で逮捕されます。男女と同じように、女性と子供でも体格差があり、それが大きな被害に繋がる可能性が高いからです。
男女平等パンチは正当防衛か?
「男女平等パンチは男女平等ではないけど、正当防衛ではあるんじゃないの?」という意見があるかと思います。
先ほどの動画も、男女ともに平手打ちを一発ずつです。
しかし、正当防衛には当たりません。
正当防衛にはいくつかの要件を満たす必要があります。
正当防衛の要件
刑法第36条1項の規定から、以下のように定められており、各要件を満たすことで正当防衛として成立します。
- 急迫不正の侵害があること
- 防衛の意思があること
- 防衛の必要性があること
- 防衛行為に相当性があること
これらの要件は以下のページで分かりやすく解説されているので、参考にしてみてください。
» 相手が攻撃してきたため反撃しただけで、逮捕。正当防衛は成立しませんか? | 刑事事件の相談はデイライト法律事務所
先ほどの動画の場合、男女の体格差が大きい為、簡単に取り押さえることが可能なはずです。なので、平手打ちで応戦する必要性はないのです。つまり、『防衛行為に相当性がない』ということになり、正当防衛は成立しないと考えられるわけです。
暴力を受けたら適切な対処をする事が重要
暴力を受けたら適切な対処をする事が大切です。
「証拠を押さえる」、「助けを呼ぶ」、「適切な反撃をする」などです。
正当防衛が成立しない対処をすれば、逆に罪を問われることになってしまいますからね。
他に適切な方法があるのに、「男女平等なんだから、殴られたら殴り返せばいい」という考えは通用しないのです。