カーライフ
投稿日:2023年02月13日更新日:2023年08月16日

【徹底解説】素人でも車の洗車傷を失敗なく消す方法【手磨き研磨】

新車なのに洗車傷が出来てしまった…」「綺麗に乗っているつもりが知らぬ間に傷が…」といった経験をしたことがある人は多いかと思います。

新車だからこそ、大切にしているからこそ、洗車の頻度が多くなり傷が入るリスクが高まってしまうんですよね( ;∀;)

車を所有する以上、多少の傷が入ることは避けられない運命ですが、「それでも傷の無い車に乗りたい!」というのが車好き・洗車好きの性分ですよね。

というわけで今回は、『素人でも車の洗車傷を失敗なく消す方法』を実体験をもとに徹底解説していきます(私の愛車『MAZDA3』が実験台です)。なお、特別な環境や道具が無くても誰もが可能”手磨き”による研磨の解説になります。

1. 研磨に風は大敵!風の弱い日に作業すること

まず、作業日を選ぶことが重要です。

ガレージなどの屋内での作業が出来ればベストですが、大半の人は屋外での作業になるかと思います。

微風か無風の日に作業することを強く推奨します。

なぜなら、風が吹くと砂埃が舞い車が汚れ、この状態で作業すると『コンパウンド + 砂粒』で磨くことになるわけです。

風が強いほど大きな砂粒が混じるので、「傷を消すつもりが傷が増えた…( ;∀;)」なんてことも十分起こりえるので気を付けましょう。

逆に、微風ぐらいであればコンパウンドと変わらない砂粒しか舞わないので、100点を求めるのでなければ気にしないで良いと思います。

2. 研磨する前に洗車を徹底的に行う

研磨作業前には必ず洗車をしましょう。

車が汚れた状態ではコンパウンドよりも大きな粒子の砂粒が混じっている可能性が高いので、逆に傷が増えてしまうからです。

汚れが完全に無くなるまで徹底的に洗車しましょう。

オススメの洗車方法

研磨には時間がかかるので洗車するのは研磨する箇所だけで十分です。

屋外で作業する場合は『部分ごとに洗車と研磨を繰り返す』形で進めていった方が効率が良いです(洗車しても時間が経つと砂埃で汚れるため)。

なお、『部分ごとに洗車と研磨を繰り返す』というのはコイン洗車場だと難しいと思うので、自宅に洗車環境が無い人は私も愛用している水無し洗車用液剤『 GREX mobile carwash ONE』の使用をオススメします(購入する場合は2L以上のサイズがコスパ良くてオススメです。500mlはコスパが悪いので気を付けましょう)。

また、水無し洗車は汚れが酷過ぎる場合は控えましょう。

目安としては以下の状態ぐらいまでなら可能ですね。

ボディーとマイクロファイバークロスに液剤を吹きかけて、撫でるように優しく汚れを拭き取ると傷が付きにくいですよ。一度で汚れが落ちなければ同じ作業を繰り返しましょう。

液剤はケチらず沢山使った方が良いです。多く使うことで摩擦が減り傷が付きにくくなります。

また、クロスの面は細かく変えて汚れた面で極力拭かないようにするのも傷を付けないコツです。

3. 洗車傷・磨き傷の状態応じて適切なコンパウンドを選ぶ

洗車が終わったら研磨します。傷の状況に応じて使用するコンパウンドを選びましょう。

以下の写真は、以前、雪汚れをシャンプー洗車した際に付いてしまった洗車傷です(右側の写真を拡大すると、細かい傷が沢山付いているのが分かるかと思います)。

拡大した写真がこちらです。薄っすらと全体的に傷があるのが分かりますね( ;∀;)

このぐらいの細かく浅い傷であれば、最終仕上げ目的に使われる『ハセガワ セラミックコンパウンド』をオススメします。

このコンパウンドは粒度0.012ミクロン、20000番相当という代物で、おそらく市販品の中で最も粒子が細かいコンパウンドです。

一般的に”超微粒子”と呼ばれるコンパウンドの100分の1ぐらいのサイズなので、肉眼では磨き傷が分からないレベルの仕上がりになります。新車レベルの完成度を目指すならこれ一択だと思います。

また、粒子が細かいから塗装が削れる量も最小限で済むので、致命的な失敗するリスクを未然に防げるのも良いですね。

ちなみに、ハセガワ セラミックコンパウンドを使用した仕上がりはこんな感じです。

拡大した写真がこちらです。

最終仕上げ用のコンパウンドなので深めの傷は少し残っていますが、細かい傷は消えました。

塗装を削れる量には限りがあるので深追いしない事も大切です。

もう少し目立つ傷であれば、一段階粗いコンパウンドを使用しましょう。

オススメは『SOFT99 液体コンパウンドトライアルセット』ですかね。粒度が異なるコンパウンドが3本セットになっていて、大量に使うわけでもないので容量も十分です。

ちなみに、鏡面仕上げ用コンパウンドでも磨き目は残ります

『車の大辞典cacaca』さんが各コンパウンドによる磨き傷の比較検証をしていますが、『粒子で削る以上は傷が出来てしまう事は避けられない』という事なんですよね。

なので、より完成度を高めたいのであれば、ハセガワセラミックコンパウンドのような鏡面仕上げ用コンパウンドの更に上を行く微細な粒子のコンパウンドで磨き、肉眼では傷を見えないレベルにまで傷を細かくする必要があるわけです。

いきなり粗いモノを試すのではなく、粒子が細かいものから段階的に試していくようにしましょう。粒子の細かいコンパウンドで傷が消えるに越したことはないですからね。

リスクは最小限に!を意識するようにしましょう。

研磨に使用するクロスも重要

使用するコンパウンドの粗さによって適切なクロスも変わります。

粗めのコンパウンドであれば一般的なファイバークロスやスポンジを使えば問題無いのですが、ハセガワ セラミックコンパウンドのような超超超微粒子レベルのコンパウンドだと、ファイバークロスやスポンジ自体が傷の原因になってしまうんですよね。

ハセガワ セラミックコンパウンドを使用する場合はメガネ拭きタイプのクロスの使用が必須です。

私はタミヤのコンパウンド用クロスを使用しました。

車の塗装よりも繊細な模型の艶出しに使われるクロスなので、クロス自体が傷の原因になることはまずありません。オススメですよ。

4. 失敗しない手磨き研磨方法

ここからは具体的な研磨作業の解説になります。

基本的には先述したように、

  • 作業日(風の弱い日を選ぶ)
  • 洗車(汚れを完全に無くす)
  • コンパウンド・クロス(適切なモノを選ぶ)

以上の事を間違えなければ大きな失敗は起きませんが、正しい研磨を理解すればより失敗のリスクを防げるので解説していきます。

狭い範囲を部分ごとに研磨していく

研磨をする際は狭い範囲に施工していきましょう。

手磨き研磨は時間のかかる作業なので、一度に広範囲を研磨すると仕上がりにムラが出来やすいです。

狭い範囲を確実に仕上げていくことが大切です。

また、急に天候が悪くなった場合も、狭い範囲を部分ごとに研磨していれば、キリの良いところで中断しやすく、続きから作業を再開しやすいですからね。

深追いしない!研磨は最小限にとどめる

研磨し過ぎないようにしましょう。塗装の厚みには限りがあります。

完璧を目指すあまり、「塗装を削り過ぎて下地が見えてしまった!」なんてことになれば本末転倒です。

参考までに、先ほど紹介した『ハセガワ セラミックコンパウンド』を使用した例では、ボンネット全体の手磨き研磨の所要時間は20分程度です。

もちろん、傷の多さや深さ次第では数倍の時間がかかりますが、重要なことは必要以上に研磨しない事です。

個人的には7~8割の傷が消えればOKとし、残った傷は次に機会に回すのがオススメですね。

力は入れず、コンパウンドの粒子で磨く

『研磨』『磨く』という言葉には「力を入れてゴシゴシと擦る」というイメージがあるように思います。

しかしこれは、車の塗装の研磨においては全くの逆で、実際にはコンパウンドで研磨する時は最小限の力で行います。

力を入れて磨くと余計な傷が出来る原因になります。そして疲れます…。

まずは、簡単に消せそうな傷を探して、どのぐらいの力加減で傷が消えるのかを試行錯誤してみましょう。

クロスはコンパウンドごとに分ける

傷が深い場合は粗さの異なるコンパウンドを複数使うことになりますが、コンパウンド毎に使うクロスを変えることが大切です。

例えば、『粗いコンパウンド』で研磨に使用した後、同じクロスを使い『超微粒子コンパウンド』で研磨したらどうなるでしょうか?

『粗いコンパウンド』と『超微粒子コンパウンド』が混ざった状態なので、塗装面にはより大きな粒子である粗いコンパウンドの磨き傷が出来てしまうのです。

汚れを発見したら研磨を中断する

洗車が不十分な場合、研磨しているとクロスが黒く汚れることがあります。

こうなってしまったらすぐに研磨を中断しましょう。

コンパウンドよりも粒子の粗い砂が混ざっていた場合、傷が増えてしまいます。

研磨が完了したら傷を確認する

研磨が完了したら、コンパウンド汚れを拭き取り、傷を確認します。

最も傷の状態が確認しやすいのは『雲一つない快晴の日の昼頃』です。日の当たり方で傷の見え方も変わるので、車を動かして向きを変えてみるのも良いでしょう。

ただこれだと確認出来るタイミングが限られてしまうので、LEDライトを使用した確認がオススメです。

LEDライトは日中だと効果が薄いので、夜間や屋内駐車場で確認しましょう。

細かい傷まで見逃したくないのであればプロ仕様の検査用ライトを選びましょう(中途半端なLEDライトでは細かい傷が確認出来ません…)。

プロの間では『SCANGRIP』というブランドのライトが愛用されているようですよ。

仕上げにコーティングをする

最後にコーティングをしましょう。

研磨が7~8割の完成度でも、コーティングを行うことでぐっと完成度を引き上げることが出来ます。

『研磨=塗装の消耗』なので、研磨は最小限にしてコーティングでカバーするのが初心者にはリスクが少なくオススメです。

個人的にオススメなコーティング剤は『VOODOORIDE シーラント』です。

毒々しいパッケージですが品質は確かです(笑)

特殊ポリマーが傷を目立たなくして艶を与えてくれます。さらに、摩擦係数が低減し傷付きにくくなる効果もあります。

コスパもなかなか良いです。

価格はそれなりしますが、効果が6~12ヶ月持続するので数年間は持ちます。年間あたり1,000円程度で済むので使わない手はありませんよ。

なお、濃色車はムラになりやすいので仕上げ拭きが必要ですが、先ほども紹介したメガネ拭きタイプのクロスで仕上げるとムラを解消しやすくオススメです。

まとめ:基本を押さえれば初心者でも失敗せず研磨が可能

というわけで、初心者でも失敗無く手磨き研磨で洗車傷を消す方法を解説しました。

先ほども解説したように、研磨自体のテクニックよりも作業日や準備段階が重要です。

  • 作業日(風の弱い日を選ぶ)
  • 洗車(汚れを完全に無くす)
  • コンパウンド・クロス(適切なモノを選ぶ)

これらをクリアすれば、後はそれなりでも致命的な失敗をすることは無いはずです。

洗車傷や磨き傷が気になる人は参考にしていただけると嬉しいです!

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