ソースファイル配布
投稿日:2009年08月12日更新日:2017年03月17日

【完全版】初音ミクの消失PV 制作レポートのようなもの

この記事は2010年より前に書かれたものです。
諸々の事情で情報が正しくない可能性があります。自己責任でご覧ください。

【初音ミク Vision 収録版】 初音ミクの消失 DEAD END 【MV】を公開しました。

今回も沢山の再生、コメント、マイリスありがとうございます。
良くなったと言って下さる方が多かったので良かったです。

動画制作はしばらくお預けなハズだったんですけどねー。。。
2、3日ぐらいであればということで、作業に取り掛かった訳なんですが気付けば2週間。。。orz
今度こそ動画制作は休業します。いつまでも neet ではいられないので。

【PV完全版】 初音ミクの消失 -DEAD END- 【MotionGraphics】

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【PV完全版】 初音ミクの消失 -DEAD END- ソース(.aep)ファイル
この作品のソースファイルです。素材データのご利用にはご注意ください。
ライセンス: aepファイルのみ営利・非営利問わずご自由に利用可能です。素材データは各権利者にお問い合わせください(動画内クレジット参照)。
また楽曲の著作権はcosMoさん(CHEMICAL SYSTEM LE)が有します。
アプリケーション: Adobe After Effects CS4
プラグイン: Twitch , Trapcode plug-in 各種(※各種必須ではありません)
レポートのようなもの(旧バージョンのレポートも合わせてご覧ください)
まず、この動画を制作するに至った経緯。
まぁ…あれですね。”合成PV”。負けてたまるかということでw
あとは的確すぎる批判が多かったため。
1番と2番の演出がほぼ一緒ということで単調であることと、序盤の音ズレですね。
当初は上記2点と、ラストスパートの演出を変える程度にするつもりが、いつのまにかほぼ全てに手を加えることに。。。

今作のポイントは演出の強化なわけですが、それにはまずイラストだろうという安易な発想。
文字主体ではありますが、絵を使わないとかそういう縛りは無いんです。前作も入れるかどうが迷ったんですが、流石にクオリティコントロールが難しかったので。
というわけで完全版を作るにあたり、前作で疎かになってしまった部分を中心に改良しています。
ちなみに、イラストの選定には丸1日かかっています。

また、イラストやエフェクトで演出を強化した分、文字自体の主張はあえて控えめにしています。音と同期する部分を意図的に増やしてたりもします。

今回、完全版を制作するにあたり一番苦労した点は、前作で力を出し尽くしてしまったことですね。
ですので、音ズレの修正や微妙に演出の強化はできても、それ以上は難しい。
それでも何とかするべく、色んな作品を見て研究しました(どんな作品を見たかは過去の記事参照)。

それ以上に苦労したのが、 AE の不安定さ。
サードパーティ製エフェクト入れたせいか、一日10回くらいは落ちました。。。挙句にはファイル破損して、1日の作業が無駄になったり。前日にバックアップとっておいたから良かったけど、無かったら完全版なげてましたw

それと、最終出力に手間取りました。。。
1回目はOpenGLレンダラを有効にしたら、所々画面がおかしいし、2回目はニコ動に拒否られ、3回目も(ry
ニコ動、規定1000kbps以内だったと思うんだけど、なんでだろう。

解説のようなもの
ここからはシーンごとの解説をしていきます。

1.イントロ(0:12~)
ここは変えなくてもよかったのですが、流石にしょっぱなから同じだと、
印象が悪すぎるので、窓枠のような写真を合成し、音に合わせ画面をブレさせたりして調整。
また色味を調整しています。絵師のクレジットも追加。
「モウ…いちど・だ・け…」部分は涙を落とし儚げに演出。

2.「ボクは生まれ~」(0:39~)
ここは前作のイメージを踏襲していますが、カメラに動きを追加したり配置を変更したりして、
より立体的に見えるように変更。文字組も少し変えています。
途中、黒バックの画面を差込み単調さを解消。

3.タイトル(0:56~)
ベースはそのままにロゴの出現のさせ方などを変更。より幻想的なイメージに。
曲線が延びる演出は、新しいエフェクトを購入したので実験的に投入。
(標準エフェクトの「CC Particle world」でも似たようなことができます。)

4.「ボクガ上手ク~」(1:12~)
ここは丸ごと差し替えですね。前作がちょっと野暮ったい感じでしたので。
皆が寝静まった頃、ミクが一人で考え事みたいなイメージ。
フォントはもう長くは無いミクを表すため細くて柔らかめのものをチョイス。
極小の粒子を浮遊させ”ほこりシミュレート”。
光が漏れる感じは trapcode shine(CC Light Burst でもいけそう)を使用。

5.「かつて歌うこと」(1:28~)
出だしをモノクロにして、これから起こることを予感させてます。
文字の出かたとタイミングの調整。背景も調整しています。

6.「懐かしい顔」(1:44~)
ベースはそのままに歌詞に合わせてイラストを投入。
ミクが思い出すように淡い感じで。
ルカのイラストが歌詞とマッチングしてて良いですね。
また、「少しだけ安心する」だけ動きを抑えました。

7.「せまる最後n・・」(1:56~)
ここは微調整程度。
新しく導入したエフェクトと相性が悪くて泣いた。。。
ファイルまで破損するし。

8.サビ(1:59~)
ここもまるっと差し替え。
文字表現を控え目にして演出メインで。文字も細めに変更。
浮遊する粒子は trapcode particular を使用。(CC Particle world でも代用化)
背景は trapcode horizon で一枚絵を湾曲させています。
サムネのミクが登場するシーンですね。

9.「存在意義という~」(2:16~)
ここも(0:39~)と同じ感じに。
ただし、差別化のためカメラワークを変更しています。

10.「歌いたい・・・」(2:34~)
涙が飛び散る演出。儚いですね(;ω;)

11.間奏(2:40~)
ミクの数々の記憶が蘇ります。
最後のイラストがそれを演出しています。
このミクは乳がデカくて良いと思う。見えそうで見えない所も。
というのが選定理由ではないですよw

12.「ボクハ少シダケ~」(2:58~)
文字の雨が降りノイズが発生し、いよいよというシーン。
このシーンはエンコ殺しなので、画質が荒いです。。。

13.「今は歌さえも」(3:12~)
時間が経過して薄暗くなってきました。そしてノイズも。。。

14.「懐かしい顔」(3:28~)
仲間の顔も思い出せず、モノクロになり、侵食されていくミク。
ここは音とのシンクロも意識しています。

15.「せまる最後n・・」(3:39~)
基本1番とおなじですが、挿絵とモノクロ加工で差別化。

16.サビ(3:44~)
ここは悩みました。。。
空間が圧縮され無にかえるイメージです。
あえて、文字の演出を抑え、ビジュアルに目がいくように調整しています。
全体のアクセントになってて個人的にお気に入りです。

17.「ボクは生まれ~」(3:59~)
基本使い回して所々差し替えと言った感じ。
ミクが泣き叫ぶ演出はお気に入りw
ノイズが多いため、エンコ殺しになってます。。。

18.ラストスパート(4:16~)
ミク、フルパワー的なシーン。
ベースはままですが、文字の出かたや背景、イラスト導入など、細かい調整をしています。
ミクが消失する印象的なシーンなのでイラストは必要不可欠ですね。

19.アウトロ(4:40~)
消失したミクからの最後の言葉。
ゲージの位置など調整しています。

動画コメントへの返信
すげぇ!、GJ、神…などなど
ありがとうございます。そういってもらえると作った甲斐があったというものです。
うp主には消失愛を感じる
この曲好きなんですよ。初見の時はマジ泣きました。ベタな演出に弱いんですw
ただ、特別ミクが好きとかそういう訳ではないんですよね。ボカロとかニコニコ動画の文化が面白いなと(先人のお言葉を拝借しましたw 分かる人にはわかると思います)。
元々題材が「消失」と決まっていたわけではなく、単純にニコ動である程度、知名度があるものをと、ということだったんです。
知名度がある題材であれば、ある程度再生数が見込め、フィードバックもそれなりに得られる、よって技術向上のチャンスに繋がるわけです。もちろん沢山の人に楽しんでもらいたいというのもありますが。
プロの犯行でしょ?
うp主はAE使用暦2,3ヶ月の素人です。(4年ほど前に1年間ほどFlashでモーショングラフィックを作っていました。昔の作品はこちら(ショボイですw))
現在 neet ですが、前職はマークアップエンジニアでした。
テキストの動きが少ないね
意図的なものです。本格的な kinetictypograhy を目指したわけではないので。
文字の動きというよりは、背景込みの空気感で魅せるように調整しています。技術不足というのもありますが。。。
文字だけかよ。
そういう趣旨の動画です。ご了承ください。
文字動画いわゆる kinetictypograhy とも趣旨が異なるんですけどね。
ラストスパートが神!
ここは、オリジナル版が好評でしたのでそれをベースに味付けをしてます。
まさに怒涛のラストスパートを目指して制作しました。
前回からレベルあがりすぎだろw
沢山のフィードバックがありましたからね。
消失とニコ動と的確な批判のおかげです。それと、ニコ動で活躍するプロの方々の作品があったからというのもあります。
過大評価じゃね?
消失のPVであること、ニコ動ではあまり浸透してない kinetictypography で演出している、前作からのクオリティ向上などが合わさった結果だと思っています。
技術面で言えば正直なところまだまだです。このブログで取り上げている各動画のほうがクオリティ高いと思います。
「技術力=人気」に結びつかないのは辛いところですよね。ニコ動に限らず全てのメディアで。
コントラスト加減、テクスチャのミキシング、その他コントロールなどのご指摘
プロのご意見ありがとうございます。
最善を尽くしたつもりでしたが、まだまだのようですね。。。
今後も技術と感性を磨いていきたいと思います。
どうやって作ってるの?
今作は基本的にAE(+ trapcode、twitch プラグイン)一本で制作してます。
一部 photoshop で加工してたりもします。
技術的には、ほとんで基本機能で完結していますが、文字組、カメラワーク、エフェクト作成などに時間を費やしている感じです。ソースも公開していますので、参考にしていただければと思います。

ここまで読んでくださいましてありがとうございました。
初音ミクの消失PVはこれで完結です。
今度こそ本当にしばらく動画制作は休業します。
しばらくすれば、ひょっこり何処かに顔を出すと思いますので、
その時はまたよろしくお願いします。
ではでは。

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