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投稿日:2014年05月15日更新日:2019年01月15日

【評価・レビュー】超絶グラフィックFPS『KILLZONE SHADOW FALL』の魅力と欠点とは?

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今回はPS4独占タイトルとしてPS4と同時発売されたFPS「KILLZONE SHADOW FALL(キルゾーン シャドウフォール)」をレビューしていきます。

KILLZONE SHADOW FALLとは?

まずはじめにKILLZONE SHADOW FALLを知らない方のためにざっくりと説明します。

KILLZONE SHADOW FALLはソニー・コンピュータエンターテインメントの子会社ゲリラゲームズが開発したFPSゲームでPS4のローンチタイトルとして発売されました。2005年に1作目を発売して約10年近く経った今でも新作が発売され続けていることからそれなりに地位を得ている作品と言えるでしょう。

KILLZONE SHADOW FALLは架空の近未来を描いたSF的な世界観です。異なる星で生まれた種族同士の対立、互いの干渉を避ける為に作られたどこまでも続く巨大な壁といった魅力的な設定です。ファーストガンダムが好きな人は楽しめるテーマだと思います。

Killzone Shadow Fall Gameplay

人気FPSバトルフィールド4との比較

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基本操作は先日レビューしたバトルフィールド4とほぼ一緒で、違いといえば手榴弾を投げるボタンが左右逆になっていることと、匍匐ができないことくらいです。

また、独自の要素としてプレイヤーをサポートするOWLという兵器が存在します。OWLには攻撃、防御、スタン、ジップライン(ワイヤーロープでの滑降)、ハッキングの指示を出すことができます。この要素がある分、バトルフィールド4よりも操作は複雑ですが活用することでゲームを効率的に進めることが可能です。

ゲームモードの傾向としてはキャンペーン(ストーリー)モードがメインで、マルチプレイはその次と感じました。また、キャンペーンは一般的なFPSよりもアクション要素が強いため、このゲーム独自の慣れが必要となります。

PS4発売から半年以内のゲームのなかでは最も美しいグラフィック!

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PS4が海外で発売されたのが11月なのでおよそ半年が経ちますが、その間発売されたゲームの中で最も美しいグラフィックと言っても過言ではありません。おそらく、1年以内にこれを上回る作品は発売されないでしょう。そのグラフィックの特徴をいくつか挙げてみます。

葉っぱ一枚一枚まで忠実に描写!超高精細なグラフィック!

PS4になったことでテクスチャに割けるメモリが大幅に増え、テクスチャの高解像度化が実現しましたが、本作では特にその効果が感じられます。ほかの作品は他機種とのマルチ作品がほとんどであるため、PS4に最適化しきれていないのだと思います。一方本作はPS4独占タイトルであるためそういった細かな部分までこだわることが出来るんでしょうね。

一見リアルなグラフィックのゲームをやっていても荒い部分があると「やっぱりゲームなんだな」と冷めてしまうんですよね。本作ではそういった箇所が少ないため世界に入り込みやすいです。

ライティングや水面描写が超自然!

ライティング、シェーディング、リフレクションは次世代技術を採用しているようで、例えば光には厚みが与えられ、木漏れ日の表現などがかなり自然です。また、水面の映りこみもリアルタイムで計算される用になりました(従来では擬似的に表現しているため、水面に人の姿が映らないといった不自然な現象が起きていました)。また、敵を倒したときに床に広がる血もリアルです(笑)

遠くまで見渡せるスケール感と作り込まれた街並み

これはテクノロジーというよりは作業量的な問題ですが、とにかく街並み・地形が作りこまれています。都市部の複雑な構造や遠くまで見渡せる街並みは圧巻です。作品の世界に入り込むためにはこういった部分の作りこみって重要なんだなと改めて感じましたね。

しかし、いくらスケールが凄いといっても、さすがに制作費260億円をつぎ込んだGTA5には遠く及びませんけどね。

好きな人には堪らないストーリー

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先ほど簡単に触れましたが、ファーストガンダムが好きな人には楽しめるストーリーだと思います。あらすじを抜粋します。

惑星ヘルガーンの壊滅から30年。ヴェクタ市は未曽有の発展を遂げた。だが、”平和”の陰では、ヴェクタに設けられた自治区で暮らす「ヘルガスト」残存勢力と「ヴェクタ市民」の両勢力が、都市をふたつに隔てる巨大な壁をはさんでにらみ合う緊張状態が続く。そしてついに、ヴェクタで過激派によるテロが発生。ヴェクタ政府の切り札「シャドーエージェント」は、ヘルガスト自治区への極秘潜入ミッションから総力戦まであらゆる戦場で、徐々に悪化してゆく状況を食い止めようと奮闘する。惑星ヴェクタを滅亡の危機から救い出すために。

ざっくり説明すると過去に二つの惑星間で戦争が起き、一方が壊滅的な状態に。巨大な壁によって隔離された場所に敗者の移民を受け入れる。しかし、敗者への待遇は勝者とはかけ離れたもので感情が悪化しテロが発生。主人公は自らの星を守るために戦いに身を投じていく。

そんな感じのストーリーですが、ガンダム好きなら分かるように、「敵=悪」だとは必ずしも言えないんですよね。ストーリー終盤では驚きの展開が待ち受けています。まさかラストミッションがあの場所で、ターゲットがあの人物だとは・・・一体誰が予想出来たでしょうか(笑)

巨大な壁というとRPGの名作グランディアを思い出します。壁の向こうにまだ見ぬ世界が待っていると思うとワクワクしますよね。今作にはそれがあります。

自由度の高いマップは慣れると楽しい!

本作のキャンペーンでは目的地が複数設定されることが多く、その攻略の順序は自由です。ルート複数あり、さらにジップラインを活用することで思わぬショートカットも可能ですから、操作に慣れた2週目のほうがその楽しみを存分に味わえる気がします。

一部不親切な部分と理不尽な部分がある

このゲームにはシステム的に不親切な部分と理不尽に難しい部分があります。

ジップラインについて

これはワイヤーロープを任意の場所に打ち込んで滑降する機能ですが、これがちょっと使いにくい。この機能はどこでも使えるわけでもなく特定の場所でのみ使えます。しかし、その特定の場所を知らせる仕組みが存在しないんですよね。ワイヤーロープを打ち込める位置に照準を合わせるとアイコンが点灯するのですが、それ以外の方法でその位置を知ることが出来ません。なので、基本的にはジャンプしても届かなそうな時だけ使ってみるといった感じになってしまうんですよね。あらかじめ使用できる箇所にアイコンを表示させておく、もしくは、どこでも使えるような仕様にしてもらいたいですね。それだけで大分遊びやすくなります。

ダイビングは色々と理不尽

ストーリー終盤に差し掛かると施設内をダイビングするシーンがあるのですがとにかく死にます。すぐにリトライ出来るのでそこまでストレスは無いのですが、クリア条件が分からなかったんですよね。説明も無いし、着地地点も分からない。数十回死んでやっとクリア方法が分かりました。よくよく画面を見ると目印になるものがあるんですよね、着地直前くらいまで分からないので誰もが一度はハマると思います。

また、別のシーンで崩壊する建物の間を滑空するというものがあるのですが、これも操作がちょっと特殊でFPS慣れしてても結構死にます。

あとは中盤あたりで「鉄格子をマークしろ」という指示ありますが、凄く狭いエリアなのに鉄格子らしきものが見つからず。結局それはダクトのことを指していたというオチです。

と、このように説明不足によって遊びにくくなっている箇所がいくつか存在するのが残念ポイントです。

現在はアップデートによりある程度改善されているようなので気にしなくてもよいかもしれません。

マルチプレイは比較的初心者でも遊びやすい

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KILLZONE SHADOW FALLのマルチプレイにはウォーゾーンというシリーズ人気のモードがありますがルールが特殊で未プレイです。今回はオーソドックスなチームデスマッチの感想を書きます。

人数は最大24人ということで、64人のPS4版バトルフィールド4よりかなり少ないですが、その分マップも狭いので丁度よい人数です。

プレイするとまず感じるのがマルチプレイのほうがフレームレートが高いということ。常時60fpsくらいで出てる気がします。キャンペーンは30~60fpsの可変となっています。

そして、的が大きいのか敵に攻撃を命中させやすく、ヘッドショット以外のダメージが少なめなのか初心者でもやられ難く遊びやすくなっています。単純にバトルフィールド4のようなコアゲーマーが少ないだけかもしれませんけどね。

また、マルチプレイではOWL操作が無い分操作が簡単なため初心者でも遊びやすいですね。しかも、CPUプレイヤーとのマルチプレイも可能なので過疎って人がいなくなっても遊べます(笑)

ただ、バトルフィールド4のように経験値が無いのでやり込み要素が少ない点、移動速度が遅さ(突撃兵はスキルで移動速度が上がる)が不満ですね。

KILLZONE SHADOW FALLの得点

82 / 100

※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。

項目別評価

グラフィックス ☆☆☆☆☆
文句無しのPS4最高レベル。このグラフィックの美しさを体験するためだけでも買う価値あり!
サウンド ☆☆☆☆★
あまり印象はありませんが悪くもありません。
熱中度 ☆☆☆★★
基本的にストーリーがハマれば最後まで没頭できる魅力はありますが、一部の理不尽なポイントでだれてしまう可能性はあります。
ボリューム ☆☆☆☆★
収集要素もあるのでキャンペーンのみしか遊ばない人でもそこそこ満足できると思います。
遊びやすさ ☆☆☆★★
FPS経験者であればすんなりいけると思いますが、初心者は覚えることも多く大変。また結構難易度が高いと思います。あとは理不尽な箇所さえ乗り越えられれば楽しめるはずです。

KILLZONE SHADOW FALLの長所・短所まとめ

長所

  • PS4最高峰の圧倒的なグラフィック
  • 魅力的なストーリー・世界観
  • 自由度の高いマップ
  • 一般的なFPSゲームには無いKILLZONE SHADOW FALL独自要素OWLの存在
  • 比較的初心者にも易しいマルチプレイ

短所

  • 可変フレームレートである
  • 一部の不親切・理不尽な要素(アップデートで解消済み?)
  • キャンペーンの難易度が高め
  • やりこみ要素の少ないマルチプレイ

KILLZONE SHADOW FALLはこんな人にオススメ

とにかくPS4の実力を体感したい人、民族の対立をテーマとしたストーリーが好きな人、SFが好きな人、世界を隔てる巨大な壁にロマンを感じる人、ちょっと変わったFPSに興味がある人、マルチプレイよりキャンペーン(ストーリー)を楽しみたい人、そんな人にオススメです。

まとめ

KILLZONE SHADOW FALLはPS4ローンチタイトルなだけあって、PS4の実力がしっかり伝わる作品です。多少理不尽な点があったりしましたがFPS初心者の私でも自力でクリアできたのでそこまで気にするレベルでは無いと思います。マルチプレイよりもキャンペーンメインな作品なのでコアなFPSゲーマーよりもライトユーザーのほうが楽しめるかもしれませんね。

また、アップデートにより遊びにくい部分は改善されていっているようです。マルチプレイにも要素が追加されているとのこと。何といってもソニーが販売している商品ですから意地でもユーザーの期待に答えていくでしょう。

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